第12話「We are ベストパートナー!!」
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うとしている。だから上手く戦えなかった。さっきまでの俺と同じだ。子供っぽいと言われることから逃げようとしている」
「う、嘘なんかじゃありませんわ!!」
「いや、会長のツインテールを見れば分かるよ」
俺の一言に、激情をぶつけるように机を叩く会長。
「どうして!どうして……観束君はツインテールをそこまで好きなんですの!?何故、千優さんはそこまで確信を持って、そんなことが言えるんですの!?」
力なく揺れるツインテールは、彼女の悲しみを受けて、萎れた花のように色彩を失っていた。
「逆に問おう。何故、慧理那はヒーローが好きなんだ?子供の頃からずっと憧れて、俺たちにもそんなヒーローの姿を見たんだろ?」
「それは……かっこいいからですわ!人々の為に戦い、世界の為に戦う……背景がどうあれ、過程がどうあれ、必ずその信念を貫き通すからこそ、ヒーローは尊いのです!!」
「残念だけど、俺達はそんな尊い信念なんて、持ってないよ。何も知らない人が聞けば、ビックリすると思う……ツインテールの為に命を懸けて戦うなんて、普通、想像出来ないから」
「それは建前なのでしょう!?世界を守り、そのついでにツインテールを守ると……!」
「違うわよ会長」
俺が返答する前に、愛香が割り込んできた。
「そーじにとっては……ううん、あたし達にとっては、世界の方がついでに等しいの。あたし達の中で一番、会長の思い描くような尊い信念を持ってるのは、ヒロ兄くらいよ……」
そうだ。ヒロ兄は、自分の守ろうとしている愛ものが……ひいては、全ての属性力ひとびとのこころを守る事が、世界を守る事に等しいと信じている。
ツインテールを守る事が前提の俺とは決定的に違う。その点で、ヒーローとしてヒロ兄を上回る事なんて、俺達には出来ないだろう。
会長は、信じられないものを見るような顔で、俺達を見回す。トゥアールもそれに応えるように、首を縦に振った。
「お前のさっきの戦い方は、あまりにも不甲斐ない……自分の弱さから逃げ、“好き“から目を背け、戦闘員に情けをかけられてあのザマだ……俺にあんな大口を叩いておいてこの有様か。笑い話にもならないな」
「……今の……今の千優さんにだけは、言われたくありませんわ!!」
厳しい視線を向け続けながら鼻で笑うヒロ兄を、会長がキッと睨み返す。
「変身しなかったということは、つまり未だに変身出来ないのでしょう?なら、あなたはまだ逃げ続けているという事ですわよね?ツインテールの事だけでなく、この事に関しても、今の千優さんはとやかく言えない立場ではありませんか!!」
「ああ、その通りだとも!俺はまだ、恐怖を完全には振り払えていない……けどな、変身できても自分に嘘ついて、力を制御できて
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