第12話「We are ベストパートナー!!」
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もお傍から見守っておりますよと……」
「ブルーが恐怖で泣くかもしれないから、あえて伝えなくてもいいか?」
「おお、これは手厳しい。ですが仕方ありませんね……姫が胸の小ささを気にしているのは、基地の記録で知っておりましたが……それでも自信を持っていただきたく、貧乳を褒め称えていたのですが、それも届かなかったようですし……」
「そうだったのか……って思いっきり空回りしてんなオイ!?」
これはお恥ずかしい限りです、と笑うクラーケギルディ。
「貴公が姫と、その想い人を守り続けるのであれば、この私の力をお使いください。そのためであれば我が剣は、貴公に預けましょう」
「ああ。クラーケギルディ、お前の剣ちからは、確かに預かった」
片膝をつき、頭を下げて敬意を表すクラーケギルディの姿は、まさに主に忠誠を誓う騎士そのものであった。
「存在そのものを否定され、悔しいなんてものではなかったが……まあ、こんな最期を迎えられるのなら満足だ」
「ああ、その事だけどな」
通信越しに全て聞いていた。確かにトゥアールが二体に突きつけた言葉は─────愛香に言い放ったアレを除けば正論なのだろう。
だが、存在を否定されたままこの世を去るのは辛いだろう。だから俺は、二体に対して自分が感じたことを伝える。
「語り合ってはいるけど触れられない……その気持ちはよく分かるよ……お前ら、それに関しては俺と似てるから……」
カプ厨だし、ずっと見守ってきた総二と愛香にははやくくっついて欲しい。こうゆう場合、もっと俺が積極的に手を出せば済むのだろう。
だが、自然体のままで───つまり俺が手を出さずに、本人達自身が自分の意思で、自然に付き合ってくれることを望む気持ちも捨てられないでいる。だから未だに二人の仲を縮める為に直接何かする、という事が出来ず、現状維持が続いてしまっている。
触れずに見て、語るだけに留まってしまう。そこが俺と重なって見えたのだ。
「でもな、それも100%悪いってわけでもないと思うんだ……触れたら壊してしまいそうだから……純粋なものを犯したくないからこそ、触れられないものもある。花の愛で方なんて人それぞれだ。だから俺は、お前らを否定しない……」
もっとも、愛で方と育て方は別だけどな。こいつらと俺の違いは育て方も含めて悩んでいるか否かだ。
俺もそろそろこの悩みに決着つけないとな。
「ありがたきお言葉。これで私も悔いなく逝けるというものです」
「フン、別れの言葉を長々と続けるな。俺はもう疲れた。早く眠りにつかせてもらおう」
「おっと、それはすまない……じゃあな、気高い戦士たち」
二体は頷き合うと、ゆっくりと消滅していった。
「ところで貴様、ご乱心召されていたと
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