第12話「We are ベストパートナー!!」
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「言っておくが、俺は破門を認めた覚えは無いぞ?」
「……え?」
「あの時はお前が一方的に辞めると宣言して、そのまま立ち去っただけで、俺は了承してないだろ?ならお前は、まだ俺の弟子だ」
その一言で、慧理那は目を見開くと、上体を起こしながら問う。
「では……貴方をもう一度、師匠と呼ばせていただいても?」
「もう一度も何も、お前は俺の弟子で、俺はお前の師匠だ。何度でも呼んでいいぞ。俺を呼ぶ時、俺に頼りたい時、いつでも好きな時に呼んでくれればいいさ」
頑張ったご褒美に、と優しく頭を撫でる。総二や愛香の時とはちょっと違う感覚が、俺の手の平を伝わっていった。
『あ〜、その……君たち、特訓は終わったかい?』
「ドッ、ドクター!?終わってるけど、何かあった?」
突然の通信に少し驚きながら対応する。
『君達が特訓してる間に、エレメリアン反応が出てね……観束くんと津辺くんが先に出向いて、トゥアール女史はそちらのモニタリングをしているのだが、どうも押されているらしい』
「「なんだって(ですって)!?」」
『ほいマップ。すまんな、特訓が終わるまで黙っておくべきかと思って、わざとアラートを鳴らさなかったんだ』
ヒーローフォンをバックルから外して、表示されたのは郊外の廃工場。反応は、幹部クラスが二体分!
「クラーケギルディとリヴァイアギルディか!予想していたよりもずっと早い復帰だな……」
二体には申し訳ないとは思っているのだが、クラーケギルディからは触手を二、三本根元から引っこ抜き、リヴァイアギルディの触手にはいくつもの大火傷を負わせたのだ。しばらくは動けないだろうと思っていたが、今日までで三日しか経っていない。
『特訓とはいえ、全力で戦って消耗している君達には申し訳ないのだが……行けるか?』
俺達を気遣い、心配するドクターの声。なに、答えなんてとっくに決まっている!
「行けるかイエロー?」
「当然ですわ。仲間のピンチですもの、戦えない理由はありませんわ!!」
「フッ、流石は俺の最高の一番弟子だ……行くぞ」
「はい!師匠!」
立ち上がって手を差し伸べると、イエローはすぐに俺の手を力強く握り返した。
イエローを立ち上がらせ、採石場の入り口を見ると、いつの間に来ていたのか、多くの取材班が押しかけていた。特訓の間、大きな音が連発し、レーザーの閃光も届いていたのだ。来ていて当然といえば当然だろう。
「ヒーローC、あれ、どの辺から撮影来てた?」
「確か、お前が着地した直後らへん……だろうか?」
「よし突っ切ろう。これ以上何も撮らせないように全速力で現場に向かおう、今すぐに!!」
到着したサラマンダーに跨
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