第12話「We are ベストパートナー!!」
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が俺をまばゆい閃光の彼方と吹き飛ばした。
どれ位の高さまで飛ばされたのだろうか。このビームはおそらく、街の人々にもハッキリと見えるくらいに尾を引いていただろう。
フッ、成長したな……慧理那……。
そのまま目を閉じると、学ランを風圧になびかせながら落下していく。
ああ、上出来だよ。見事にお前は俺に追い付いてきた。俺の予想を上回り、最後には意表を突いてみせた……正直な所、満点に近いよ………………。
「ダチとタイマンでの特訓か。しかも相手がオナゴでも手加減抜きとはな……まあ、お前らしいといえばお前らしいな」
「ウルフギルディ!?」
気づけば、隣にウルフギルディがいた。幻影だろうか?よく見たら半透明だ。
「驚くこたあねえだろ?お前が俺の属性玉使ってるんだから、たまには傍に出てきたっていいじゃねえか」
「ま、まあ、それもそうだが……」
今回は精神世界という訳でもないぞ?と疑問には思いつつも、今は納得しておこう。
「なあ千優、お前今、どんな気分だ?」
「ああ、勿論……最高に決まってるじゃないか……最高に嬉しいよ……。あの娘がこんなにも強くなれたんだ。俺としては教えてきた甲斐があったってもんさ」
「それはそうだろうな。お前の顔、中々楽しそうだったしよぉ」
「楽しそう……?」
「ああ。今のお前の顔は間違いなく、自分の弟子の成長を喜び、このタイマンを楽しんでる笑顔だ」
そうか……言われてみれば確かに、そうかもしれない。今回だけじゃない。戦いの中で心を通じ合わせることができる敵と出会った時、俺は清々しい気分になる。
その気持ちは、もしかしたら新たな友を得る喜びや、堂々とした武人たちとの戦いに感じた楽しさだったのかもしれない。
「しかし……戦いに喜びを感じる事は、あまりよろしくないような……」
「貴方の感じている楽しみは、戦闘狂の様な野蛮な者が感じる悦とは違うものです。互いの魂と魂のぶつかり合い……堂々とした戦いをこそ望み、相手に敬意を払う。スポーツマンの様に、そんな気高い精神から来るものです」
「タランチュラギルディまで……」
本当に、今日はどうなっていやがるんだ?これ走馬灯ではないよな!?
「おや?千優、貴方まさか気づいていらっしゃらないのですか?」
「気付いていないって、何が?」
「あー……いえ、説明してる暇は無さそうなので、今は忘れてください。それより貴方、そろそろ落ちますよ?」
「え!?」
そういえばそろそろ身体が吹き飛ぶスピードが落ちてきている。あと数秒で落下するだろう。
「それで千優、お前、これで満足したか?」
「そうだな……弟子の成長も見られたし、俺自身も成長できた。正直な所、俺
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