第12話「We are ベストパートナー!!」
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腰から三門ずつのミサイル、両足からは、質量にものを言わせ目標を粉砕する五連徹甲弾、左腕からは右腕と同じくらいの長さのレールガン、おそらくは近接戦の切り札であろう、膝のスタンガンや、爪先のニードルガン。
それら武器の稼働音と会長の掛け声だけ聞くととてつもない威力を想像させるが、どれもこれも、目も当てられぬほどの弱さだ。
アルティロイド達が一列に整列して、せめてもの情けで一発たりとも全て漏らさず受け止めているのが余計に情けなさを煽っている。
涙目で放った次の攻撃は、胸アーマーが上下四方向に開いて現れた大型ミサイル。起動を見るにおそらく、本来はホーミングミサイルなのだろうが、これも空気の抜けた風船のような頼りなさでヘロヘロと飛び、電柱にペチっとぶつかった。
胸からミサイル出しただけに、偽乳だと喜んでいたブルーだったが、悲しみに打ち震えるイエローの胸は、装甲の下でしっかりと揺れていたのを確認すると、悲しみが伝播したように無言で打ち震えるのだった……。
「こ、こんなはずありませんわ……こんな……!!」
もう一度ヴォルティックブラスターを抜き、至近距離からアルティロイドに連射する。
「モ、モケ……」
アルティロイドは、ぐっと足に力を入れると、会長の銃撃に合わせ、勢いよくバックステップした。
うわー、やられたー、とばかりに転げ回り、ガクリと力尽きる。
日曜日、たまの休みに子供と戦いごっこをするお父さんの姿を、そこに見た。
「敵に……情けを……」
とうとう会長はへたり込み、銃ブラスターを取り落としてしまった。
「師匠…………ごめんなさい……わたくしは……」
地面に手と膝をつき、悔しさを滲ませた言葉が会長の口から漏れる。
「……仕方ない、俺はイエローを助けてくるから……そっちは任せても「はあぁぁぁぁぁ!!」言うまでもなかったぁぁぁ!!」
振り返ると、丁度ブルギルディの尻尾の刃をランスで防ぎ、蹴りを入れているところであった。
この手際……どんだけ殺る気満々なんだよ!!
ヒロ兄の言うとおり、俺たちが止めないといっつもこうだよなあ、と思いつつブレイザーブレイドを引き抜いてアルティロイドへと突っ込もうとしたその時、
「破ァァァァァ!!」
「モケエェェェェ!!」
俺のすぐ横をすり抜けてきた影が、力強い叫び声と共にアルティロイドを拳で吹き飛ばした。
「ま、まさか……」
俺の目の前に立っていたのは、黒いロングコートに、フォトンサングラスで顔を隠した男……そう、ヒロ兄が立っていたのだ。
「し、師匠……どう……して……」
まさかの登場に、イエローも驚きのあまり目を見開いている。
「下がっていろ……俺が手本を見
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