第12話「We are ベストパートナー!!」
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た時、必死でシステムの制御に尽力していたのだ。俺の身を一番案じながら、一番苦労しただろう。
「大丈夫だ……俺はもう、自分を見失ったりしない。もしまた暴走しそうになったら……」
『システムを強制シャットダウンしてでも止める。私とヒーローCを信じてくれているんだろう?』
「ああ……一人で怖がって、悩んでいた俺が馬鹿だったよ」
総二と愛香に来てもらったのは、もし暴走した時は力づくでも止めてもらう為だ。この特訓は慧理那にテイルギアを使いこなせる様になってもらうだけではなく、俺自身がイカリバーストを使いこなせるようになる為でもある。
「慧理那!この一撃、防いで見せろ!!」
「千優さん、まさか!?」
『BUバ・BUバ・BUバ・BUバ・BUバ・BURSTバースト!!限界突破ブレイクバースト!!』
怒りエネルギーが限界値を超え、身体中を駆け巡る。この熱が四肢を、胴を、背中を、頭の先から足の爪先まで、全身を炎が包み込むのを感じる。
「うおおおおおおおおおお!!」
握った右拳に力を集中させ、イエローへと急接近する。
「ッ!!はあああああああああ!!」
両腕を交差させ、防御の姿勢を取るイエロー。その時、一瞬だが彼女のツインテールが光ったように見えた。
轟音とともに、間欠泉のように砂利が撒き散らされ、砂埃が辺りを包む。
「ヒロ兄!!会長!!」
「全然見えない……トゥアール!ドクター!二人はどうなってるの!?」
『ちょっと待ってください!生体反応は二つあるので、二人共生きてはいる筈ですが……』
『ヒーローC!二人の様子を報告してくれ!!そちらはどうなっている!?』
岩陰から、変身して出てきた総二と愛香が辺りを見回す。辺りは一面砂埃で、どこに何があるのか見えたものではない。
『千優くん!神堂くん!聞こえているのか!!』
『こちらヒーローC。安心してくれマスター、ちゃんと聞こえているよ』
『ヒーローC!よかった……それで、そちらの状況は?』
ようやく砂埃も晴れてきた。砂のカーテンを払うように、採石場の風景はどんどんはっきりと見えるようになっていき、やがて砂埃の中心地が見えるようになって言った。
『大成功だ!二人共な!!』
そこには、拳を突き出したポーズで佇むテイルドラゴンと、その拳を交差させた両腕でガードしているテイルイエローの姿があった。
「慧理那……お前……」
「あ……」
そう、慧理那は今、俺の本気の拳を防ぎきったのだ。テイルギアを使いこなせていなければきっとただでは済まなかったであろう一撃を受け止め、一瞬だがテイルギアを使いこなしたのだ。
「って、千優さんこそ……その姿
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