第12話「We are ベストパートナー!!」
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「負けませんわ!ヴォルティックブラスター!!」
稲妻がほとばしり、右手に構えたブラスターを迫る俺へと向けて発射する慧理那。
スピードを落とさずに回避の構えを取るが……銃弾は俺へと届く前に、頼りなく地面へと落下した。
「ッ!!……ま、まだですわ!!ヴォルティックレーザー!!ヴォルティックレーザー!!」
両腕を前へと突き出しレーザーを放つが、こちらも蛇口をあまりひねらずにホースから出した水道水のように、頼りなく地面に落ちてしまう。
「甘い!!」
次の攻撃が来る前にイエローの手前まで辿り着いた俺は、即座にその拳を頬に叩き込む。
「きゃあああああ!!」
悲鳴とともに砂利を飛ばしながら地面を転がるイエロー。起き上がる隙を与えずに接近し、腹を蹴り上げ更に大地を抉りながら転がっていく。
「まだまだです!!」
立ち上がり、こちらへと両肩のバルカン砲と胸のミサイル発射口を向けるイエロー。俺はあえて走らずに、歩いて接近する。
「ボルティックボンバー!!ボルティックバルカン!!」
接近するまでの間に何発もの弾丸が飛び、同じ分の技名を聞いたが、一発として俺に届いたものは無かった。
それでも引かずにまた次の装備を出そうとする辺り、かっこ悪さを気にしていた所は乗り越えたのだろうが、それは認めるが、それでもこのだらしなさには苛立ちを禁じ得ない。
「くっ……武器がダメなら、こうするまでですわ!!」
遂に接近戦に持ち込める位置まで来た時、イエローは拳を握り、殴りかかってきた。
もちろん片手で止めるが、ダメージはギアが変換するまでも無かった。
続いて頭部を狙ってキックを放ってきたが、こちらも首を傾けて回避する。
「舌噛むぞ……歯を食いしばれ!!」
掴んでいた手を離し、キックを躱されバランスを崩した所で掌底を顎へと食らわせた。
しばらく宙を飛び、地面を転がった後、またイエローは立ち上がる。
「はあ……はあ……ま、まだまだ……行け……ま……」
「諦めないその根性は認めるが、お前は俺を舐めてるのか!!」
あまりにも一方的な勝負に、とうとう苛立ちが爆発した。
「俺は昨日言ったはずだ、自分の本当の気持ちにちゃんと向き合わなければ俺には勝てないと!それもまだ出来ていないのに、この戦いに望んだのか!?」
「ッ……それは……」
岩陰に隠れている総二からも通信が入る。
『ツインテール属性の存在を感じるんだ、会長!それは、いつだって会長の心の中にある!!』
『会長ならきっとできるわよ!初めて変身してから間もない頃、世界中から蔑まれていたあたしの心を救ってくれた会長なら、きっとできる!!』
「わかりません……
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