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俺、リア充を守ります。
第12話「We are ベストパートナー!!」
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る。だが、昨日に比べれば大分マシになっている。

「迷いがまだ、完璧には振り切れていないようだが……昨日よりはいい顔になったな」

「千優さんの方こそ。では早速始めたい所なのですが……」

 途中まで言いかけると、慧理那は少し顔を伏せて口ごもる。

「……どうした?」

「い、いえ……その……不謹慎だとは思うのですが……この勝負、負けた方は…………そ、その……」

 ……ん?この流れはまさか?

「負けた方は、勝った方の命令を何でも聞くという罰ゲーム付きにしましょう!!」

「やっぱりかああああ!!」

 ヒーローフォンでトゥアールのフォンに電話をかけ、開口一番に叫ぶ。

「さてはトゥアールお前の入れ知恵か!!」

『入れ知恵だなんて言い方が悪いですねぇ。私は真剣勝負を演出させてあげようと思って気を利かせてあげただけじゃないですかぁ〜』

「……なるほど。それで、本音は?」

『その方が面白い事になりそうだって未春将軍に提案されたので、ノッちゃいました〜』

「やはり黒幕はあの人かぁぁぁぁぁ!!」

 後で文句言ってやる、と心に決めながら電話を切る。まったく、人の特訓をなんだと思ってるんだ……。

「……それで、し……千優さん、これでいいんですか?」

「……分かった。それで行こう」

「ッ!ありがとうございます!!」

 慧理那はすっかりやる気だし、断ってモチベを落とすよりはいいだろう。第一、今から俺は素人相手に本気を出すかもしれないのだ。それくらいの報酬があってもいいじゃないか。

「それじゃ、始めるぞ」

『changeチェンジ』

 今度は指が震えたり、手が動かなくなることもなく、ちゃんと押せた。ドライバーを巻くと、慧理那は驚きと安堵が入り混じった表情でこちらを見ていた。

「俺はこの通りだ。慧理那、お前はどうだ?」

「わたくしだって、負けてはいませんわ!!」

 ベルト脇のボタンを押し、胸の前に両腕で球を作るようなポーズをとり、腕を体の左に持ってくると、慧理那も胸の前にブレスをかざす。

「変身!!」

「テイルオン!!」

 同時に叫ぶと、それぞれテイルドラゴンとテイルイエローに変身する。

 そして慧理那、今明らかに昨日よりもタイムラグが短かったぞ!?

「下がるぞ愛香、ここからはヒロ兄と会長の勝負だ」

「分かってるわよ……ヒロ兄、本気でやりあって会長に怪我させないといいけど……」

「いや、俺はむしろお前が会長の相手にならなくてよかったと心底から思ってるんだけど……」

 総二と愛香は巻き込まれないように、なるべく遠ざかっていった。

「いくぞイエロー!!」

 眼前のテイルイエローの方へ走り出す。

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