第12話「We are ベストパートナー!!」
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に輝く拳銃だった。
「ヴォルティックブラスター!!」
それがイエローの武装か!さすがヒーロー好き、ウに点々も忘れていない!!
「モケェ!?」
光る銃口が、アルティロイド達に向けられる。確かに、初陣ならばまずは戦闘員との戦いが鉄板だ。
黒ずくめ達には会長も積もる怒りがあるだろう。
「さあ、これまで多くの人々を危険にさらした罪、贖っていただきますわ!!」
無機質に走り寄ってくるアルティロイド目掛け、テイルイエローは拳銃を発射した。
まさに、稲妻のように弾丸が貫く様を想像したのだが…………。
縁日のコルク銃を思わせるような頼りない弾道を描き、アルティロイドに当たったものの、簡単に跳ね返ってしまった。
「モ、モケ?」
倒されるのを覚悟したであろうアルティロイドが、一番驚いている。
「一撃で倒れないとは、やりますわね……!」
今度は大仰な横構え水平撃ちで、今度は三連弾。
だが、やはりキャラメル箱すら倒せなさそうなコルク弾が、怪人に通用するはずもない。
「モケ……」
まるで何か自分が悪いことでもしたかのように、ぽつんと立ち尽くすアルティロイド。
「イエロー!気合いだ!!心を燃やして、テイルギアに命を通わせるんだ!!」
「そ、そうですわ!!闘志で自己のスペックを超える展開こそ、ヒーローの醍醐味!威力不足は、わたくしのこの正義の心で埋めてみせますわ!!」
いや、スペックは必要十分なんだが……なんていうか、それを使いこなせていないような……。
気を取り直して、銃を仕舞い、返しざま右腕を突き出す。
手の甲の先まで砲身を伸ばしたそれは──―レーザー砲だった。
「テイルイエローのテイルギアには、全身に武器が内蔵されていますのよ!ヴォルティックレーザー!!」
気合い一閃、レーザーが発射される……が、水鉄砲のようにピューと伸び、敵に届く寸前に、地面に落ちてしまった。
「……ま、まだまだ!この肩アーマー、実はですわね!」
肩アーマーが前後に稼働し、内側からさらにパーツがせり出してきた。
左右二門ずつ計四門のバルカン砲。解き放たれた機銃が、アルティロイドに容赦なく浴びせられる。
すごい、まるで人間武器庫だ。重装甲タイプではなく、重火力タイプ!なるほど、確かにこれは母さん監修、心配する必要はなかったみたいだ。
……そこで威力も凄ければ申し分なかったんだが……。
「……モケ?」
三歳児が鬼役のお父さんに投げた節分豆でももう少し威力があるだろうという、まさに豆鉄砲。
アルティロイド同士が「やばい、どうしよう?」と、互いの顔を見合わせながら焦り始めている。
その後も、
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