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俺、リア充を守ります。
第11話「I'm a テイルイエロー!!」
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様は、九時には眠たくなられるのだ。こんな事態になってしまったが、そろそろお暇せねば……」

「駄目ですわ、尊。せっかく仲間として認めてもらえましたのに……こんな時に途中で帰ってしまうなんて……」

「無理しないで、会長。俺たちも疲れたから、今日は早く休むつもりなんだ。使い方とか説明については明日でも大丈夫だし、明日になればヒロ兄も部室に来るはずだから。放課後、時間があれば、ツインテール部の部室に来てくれればいいからさ」

 よく見れば、会長のツインテールもおねむのようだ。休ませてあげないと。

「し、しかし…………分かりましたわ、門限も迫っておりますから。明日、また学校で……」

 会長の声が沈んでいる。ヒロ兄の事が凄く心配なのだろう。会長と桜川先生を、エレベーターまで見送ると、俺達は明日にでもヒロ兄にどうにか話を聞いてみようと思った。

 

 □□□□

 

 アルティメギル基地内 廊下

「しまった…………つい、姫への愛しか見えなくなってしまい、会ったことのない相手への言葉だが、敬意を示す事を忘れてしまった……騎士にあるまじき、恥ずべき行いだ……」

 基地へ戻ってきてから、頭の冷えたクラーケギルディは後悔していた。暴走テイルドラゴンに引きちぎられた触手を見つめながら、自分の行いを改めて振り返る。

「守ると決めたものを侮辱されたのだ。仕える主人を侮辱されたに等しく、なんとも軽率な事を私はしてしまったのか!テイルドラゴンの逆鱗に触れた事にも気付かずに、基地へと帰還してしまうとは!!」

「懺悔は済んだか?なら、まずはその傷を治す事に専念するんだな。小手調べは後日改めて、俺だけでやってやる」

 隣を歩くリヴァイアギルディが、先ほどの戦闘で展開した触手を胴体に巻き直している。勝負はテイルドラゴンの暴走により引き分け。ツインテール属性ではないが、幹部を相手にして互角だったテイルドラゴンの脅威は部下達に知れ渡っていることだろう。

「何を言うかリヴァイアギルディ。貴様の方こそ、傷を癒す事に専念した方がいいのではないか?」

「……気付いていたのか」

 触手の一部を展開するリヴァイアギルディ。その触手は、所々焼け爛れており、爪で引っ掻かれた痕は、目立たない程度だが、深く残っていた。

 リヴァイアギルディはいつも、股間の触手をギチギチになるまで自分に巻き付けて鎧にしている。だが、クラーケギルディは、その巻き方がいつもより甘い事を見抜いていたのだ。

「当たり前だ、何度貴様とやり合ったと思っている」

「フッ、違いない。お前と相容れることは無いが、今回ばかりは認めてやろう。テイルドラゴンと戦うお前を見て、俺は奴の強さを知った。暴走さえしていなければ、俺も戦いたかったところだ」

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