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俺、リア充を守ります。
第10話「明かされるcolors」
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は……テイルドラゴン変身前Ver!?」

「テイルドラゴンじゃなくて、ヒロ兄がフィギュア化した……」

 おいおいマジかよ……本人たちの許可取ってないだろ、ってのはどこの会社にも言えるから置いといて、シークレットでまさかの俺とか……。

 しかもポーズは変身時。腰にヒーロードライバーが巻かれている。

 ここまでやるとか、どんだけ本気なんだバンザイ。

「一般販売版、ツインテールの作り込みが甘いな……躍動感が足りない……」

 神妙な顔つきで総二が呟いた感想がその一言だった。

「言うと思ったよ〜」

「はぁ……総二の拘る方向がどんどんおかしくなっていく……」

「だって、この食玩を買い求める人はまず、ツインテールに注目するはずだろ?低価格帯のアイテムだからこそ、こだわるべき点を一点集中でこだわって欲しいじゃないか」

「……一理あるな」

「ちょっと!?ヒロ兄まで……」

 愛香が額を抑えて首を横に振る。

「変身前テイルドラゴンの商品もチラチラと増えてきてますね……バイク搭乗ポーズのフィギュアや、なりきりコート、なりきりサングラスなんかも出てますし」

 まさか、古着を改造しただけの変装キットだったコートとサングラスが商品化するとは……。

 そのうちヒーローフォンをイメージしたスマホケースとか出るんじゃないだろうか?

 その時、部室内にコンソールのアラートがけたたましく鳴り響く。

 モニターを確認したトゥアールの顔つきが一気に険しくなる。

「ッ!物凄い力の属性力エレメーラが、2体!?」

「なにっ!?」

「多分、ドラグギルディのような幹部クラスが、同時に二体現れたんです!!」

 なんてこった。それは、あの死闘を思えば、絶望的な報告だった。

「トゥアール、場所は?」

「都心の大型プラザホール前、ビル群ド真ん中になります!」

「それじゃあ幹部クラスが相手でも迷ってる暇は無いな……」

 このまま放置すれば、大勢の人々から属性力が奪われてしまうだろう。

 なら、相手がなんだろうが行くしかない!

「望むところよ!ドラグギルディにだって勝てた今の私たちなら、負ける気がしないわ!」

「その意気だ!行こうぜ、みんな!!」

「うん!」

「おう!」

「私も基地からバックアップしますからね!」

『システム感度良好。俺も忘れないでくれよ?』

 気合を入れるとともにロッカーから基地へ、そして次元跳躍カタパルトへ。

「「テイルオン!!」」

「変身!!」

 俺たちは頷き合って三人同時に変身し、トゥアールに見送られて基地の通路を走り、体の奥から迸る、熱い心の輝きそのままに、光のゲートへと飛び込んだ──―
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