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俺、リア充を守ります。
第10話「明かされるcolors」
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「この摩天楼を颯爽と闊歩する、巨乳のツインテールはおらぬかー!」

「違う!私たちは正しく貧乳のツインテールを求めなければならぬのだ!!」

 

 光の中を走り抜け、辿りつた戦場では、このような汚らわしい言葉が乱舞していた。

 総二と愛香が同時に蹴躓き、俺もズッコケる。

 二人は両手を腰の横で、俺は二人の間で両手を頭の上までピンと伸ばしてヘッドスライディングしながらアスファルトを抉り砕き、ボブスレーの如く延々と道路を滑走。

 5秒ほど後、ようやく止まった俺たちはアスファルトにめり込んだ顔をぐばっと音を立てて引っこ抜く。

「……何よ……何なのよ、最近のこいつらは!何で乳ばっかりにこだわってんのよ!!」

 第一声は愛香の心の叫びだった。

「落ち着けブルー!今までだって大概だっただろブルマとかスク水とか!!」

「ニーソとか項うなじとか既に大体あんな感じだったじゃないか!何を今更絶叫することがある!!」

「あたしは乳を力に変えて戦う全ての存在が許せないのよおおおおおおおおおお!!」

 俺と総二、男子二人には理解の埒外にある愛香の怒りが、咆哮と共に天を貫く。

 バッファローギルディに励まされ、先日のヒーローCの報告によると、トゥアールの余計な一言でムードぶち壊しだったとはいえ、総二に諭されていたからもう大丈夫かと思っていた巨乳への嫉妬心……いや、ここまでくるともはや怨念の域だろうか……ともかく敵対心をまた煽られているじゃないか!!

「現れたな、ツインテイルズ!」

 そして俺たちに気付いた二体のエレメリアンことのげんきょうが、こちらへ正面から向かい合う。

 幹部級か……まずいな。場所がかなりまずい。俺が慧理那を通して発信してもらった奴らの特性から、ある程度はその危険性が認知されている。

 だが、それでもエレメリアンは危害を加えないという中途半端な安全神話が流布されているせいで、中々ギャラリーが逃げてくれない。

 むしろ見学、応援、撮影と呑気なもんだ……。いや、応援はモチベ上がるから大歓迎なのだが。

 ここは都心のビル群の中の大型プラザホールの目の前だ。

 基地でドラグギルディ戦の記録映像を確認したが、地面がひび割れて熔解していた。

 あんな苛烈な戦闘を街中で開始されるとまずい……せめて監禁属性プリズンの監禁空間に隔離して戦わなければ……。

「こんだけ人が密集している場所で幹部クラスとやり合うのはまずいぞ……」

 総二も同じことを考えているらしい。

 対峙しただけで全身を殴りつけられるようなこの存在感……これが幹部級か!

 と、早速、全身に鰭のようなパーツの目立つ、巨大なエレメリアンがレッドを見る。

 
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