第9話「烏賊と海竜とイヤな奴」
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、腹部に右手を当てながら再生する。
ドライバーの起動音が流れるとともにバックル脇のレバーを動かすと、バックルの手形が左右反転し、すぐにあの特徴的なノリノリ待機音が流れ出す。
あとは右手の中指に変身用のリングを嵌めてバイザーをおろし……。
「変身!」
左手をバックルの手形に当てた後、水平に伸ばす。
『ヒー!ヒー!ヒーヒーヒー!!』
変身音が鳴り終わり、変身完了だ。
仕上げにちょっとかっこつけた感じにリングを見せながら。
「さあ、ショータイムだ」
「……一瞬ベルトと指輪見えた気がした」
一拍遅れた一同からの拍手と共に拓人からの一言だった。
「す、凄い……じゃあ恐竜の、踊って変身するやつ!!」
「キョウリュウジャーか!得意だぜ!」
驚きの表情をしていた生徒の一人からのリクエストを受け、変身銃の音声を再生する。
銃口を展開し、獣電池を構える。
「ブレイブイン!」
次にその獣電池を装填。頭の隣まで持ち上げて……。
「キョウリュウチェンジ!!」
リボルバーを回せば、後はサンバのリズムに合わせて踊り一回転!
頭上でトリガーを引けば……
「ファイヤー!!」
これで変身完了!
「「「「「おお〜!!」」」」」
また歓声が上がる。
「じゃあロケットのやつ!あれの俳優さん好きなんだけど……」
「フォーゼだな」
女子からのリクエスト。案の定俳優さんの方で覚えられているけど、まあ是非もないよネ。
ドライバーを巻き、四つのスイッチを右側から順に押していく。
そしてカウントダウン!
『3!2!1!』
「変身!!」
レバーを押し右腕は頭上へ真っ直ぐに伸ばし、左腕は水平に広げる。
変身音がなり終わればみんなで、
「「「宇宙〜キタ──ー!!」」」
「タイマン張らせてもらうぜ!!」
またしても歓声が上がる。
生徒会内にも特撮ファンは何人かいるようだ。
……だが、特撮ファンでもない生徒らの顔は引き攣っている。
こんなものが修行だと?とか、うわこんな幼稚なことしてるのかよ、などといった奇異と侮蔑の視線が俺を刺す。が、そんなものどうとゆう事は無い。
純粋な会長にこんなものを……なんて考えている奴もいるかもな。
だけど、これが俺の全て。ヒーロー達への憧れを糧に、日々の鍛錬に励んだ成果がこれだ。
そしてさっきから慧理那がうずうずしているのが見えている……。
さて、そろそろだろうか?
「慧理那!」
「ッ!は、はい!!」
突然名前を呼ばれ、一瞬ビクッと飛び跳ねてしまう。
今日
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