第9話「烏賊と海竜とイヤな奴」
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つけたくなるようなプロフィールしてるんだよなぁ……」
「腹黒いなお前……」
ビックリするほどパーフェクトで俺も驚いてるけどさ。
そりゃあ理由のない遅刻とか怒られるだろう。
気をつけなくては……。
「そういや仲足って、会長の師匠だって聞いたけど?」
「……え?」
夏海と駄弁っていた女子の一言で、生徒会役員全員の目線が慧理那から俺に集まった。
待ってこのタイミングで!?
「ぶっ!?」
「お嬢様水です!」
慧理那がむせたっぽい。
俺も弁当食い終わってなければ危うくむせるところだっただろう。
「そういやそんな話聞いたような……」
「仲足、そこん所詳しく聞かせろ!」
「そうだそうだ!本当のところどうなんだ!」
「お前ら落ち着け!!」
先生が止めようとするも半ば暴徒になりかけている生徒達は止まらない。
「静粛に!ここでの勝手は私が許さんぞ!」
その一言だけで、立ち上がり、今にも俺に詰め寄りかねなかった生徒達が鎮まった。
「お前達が慧理那会長の心配をしているのは分かる。が、場を弁えろ。これ以上は我ら生徒会の面子に泥を塗る行為と知れ!」
声の主は野村副会長だった。
「すみません副会長……」
「ランチミーティング中に失礼しました……」
生徒達が次々と謝罪の言葉と共に座り直していく……凄いな。
「すまない仲足くん。会長の事となるとつい頭に血が上ってしまうメンバーが多くてね」
「は、はぁ……」
さ、流石副会長だ。そんな面々を一言で鎮静化できるとは。
「だが何を教えているのかは私としても気になるところだ。良ければ聞かせてくれないかな?」
もちろん、と言いたいところなのだが……。
さっきむせ返っていた慧理那がどう反応するか……。
チラッと確認してみると、どうやらようやく完食したところらしい。
……そうだ!
慧理那の緊張を解く方法なら一つ、とっておきのがあるじゃないか。
「では、お見せしよう!」
ホワイトボードの前に再び立つと、両脚を開き構える。
「何かヒーローの名前を挙げてくれる?その変身ポーズで返すからさ」
……生徒会室が一瞬で沈黙する。
だよな……いきなりそう言われても返せないだろう。
第一、これが俺の教えていることだとは想像にもつかず、何言ってんだこいつ、とでも思っているのかもしれない。
「じゃあ……ウィザード」
沈黙を破ったのは拓人だった。
流石オタク仲間、分かってるじゃん。
「オッケー!!」
腰にドライバーを思い描き、ヒーローフォンのデータファイルから変身音ファイルを開き
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