第7話「新たな刺客」
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まったのであった。
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アルティメギル基地内搬入口
スパロウギルディは、クラーケギルディとリヴァイアギルディの部隊を迎えるべく、若輩ながら実力は折り紙付きであるスワンギルディを伴い、基地最奥の搬入口へと向かっていた。
「と、とにかく、あのお二人が手と手を取り合って下されば、鬼に金棒なのだ。我らで何としてでも橋渡しをせねばならぬぞ」
「はっ…………」
看護服属性ナースの申し子―神童とまで謳われた、スワンギルディだが、隊長のドラグギルディが倒されてより、すっかり覇気を失ってしまっていた。ドラグギルディと旧知の仲であるリヴァイアギルディが、彼の心に再び火を灯してくれるのを、スパロウギルディは期待している。
だが、水と油の関係であるあの二体を、自分が取り持つことができるのか。
焦燥に駆られ、自然と歩みも速くなる。
アルティメギルが、無数の小隊に分かれて並行世界を侵略しているのは、一つの世界に総戦力を投入し、一気に侵略するよりも、多くの世界に戦力を振り分け、少しづつ侵略を行うほうが効率がいいからだ。
だが、隊を小分けにしているのには、別の理由もある。
エレメリアンたちの個性の分散である。
個々が力を増し、強くなれば、その分我がも強くなる。反発や衝突も生まれる。
ましてや、属性力エレメーラの化身であるエレメリアンたちにとって、互いの主義主張はまさしく己の存在そのもの。
少しの諍いであろうが、互いに引かず、譲らず、争いに発展してしまうことも少なくない。
そのための分隊化でもあるのだ。
すでにベテランの地位にあり、それを理解しているスパロウギルディだからこそ、今回の招致には不安を隠せるものではなかった。
目の前に搬入口へのゲートが見えてくる。
不安を飲み込み、スパロウギルディはゲートを開いた。
「っ!……あああ……!!」
早速頭を抱えるスパロウギルディ。そこには、彼が最も恐れていた事態が広がっていた。
それぞれの隊の移動艇の着艦した搬入口は、猛烈な殺気に包まれている。
すでに二軍は到着するや真っ向から睨み合い、火花を散らしていたのだ。大将の二体はその最たるものだ。
細身で精悍な顔つきに似合わず、肩から垂れ下がっているものを中心に、全身に烏賊のような触手を備える貧乳属性スモールバストの雄、クラーケギルディ。
一方、海竜のような顔つきのリヴァイアギルディは、まるで人魚の尻尾のように股間部から巨大な一本の触手が伸びており、それを胴体に螺旋状に絡めて鎧としていた。彼はアルティメギルにおいて、巨乳属性ラージバストここにありと謳われている。
互いに十数体もの部
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