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俺、リア充を守ります。
第7話「新たな刺客」
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ィの脳天に叩き込む!!

「ヌォォオォォォォォオオ!?」

 バキッ、と音を立てて右角がへし折られた。

 そのまま頭を踏み台に、重力波の射程圏外へ跳躍、着地する。

「お前に乗っ取られる前の方が、今の技もよっぽど綺麗に決まっていただろうさ」

 名前は酷かったが……まあ、置いておこう。

「ヒーリングフルート!!」

 右手にドラゴファングが出現する。

 さて、今日の曲は……。

 パラララーパパパパー パララパーパラララパラー

「ヌグッ!?」

 半分赤くてもう半分が青い人造人間の兄が演奏するトランペットのメロディーを奏でる。

 音も原曲に合わせてトランペットの音色だ。

 裁きのラッパの如く高らかに鳴り響く轟音は、バッファローギルディを蝕んでいるジェラシェードを苦しませる。

「グガガ……動ケン……重力ガ邪魔ダァァァ!!」

 足掻くかのように尻尾のモーニングスターをこちらへ投げようとする。

 だが、元々かなりの重量を持つモーニングスターは更に地面にめり込み、持ち上げる事が出来なくなっていた。

 遂にはモーニングスターの重さに耐えきれず、地面に突っ伏した状態でめり込んだ。

 そして、バッファローギルディからはどんどん黒い霧が放出されていく。

「グゥゥゥ……次ハ……次コソハ必ズ……」

 最後に一際黒く、まとまった大量の霧が放出される。

『ジェラシェード反応、完全消滅を確認した。後はバッファローギルディだけだ!』

 ヒーローCのアナウンスを聞き、演奏を止める。

 そして、バッファローギルディにかけたブルマ属性の重力を解除する。

「大丈夫か?バッファローギルディ」

「自ら攻撃した敵の心配をするとは……恐ろしいようで甘い男だな……」

「ああなったら、敵とか味方とか関係ないだろ?」

「そうか……態々すまない。……既に身体は限界だ。トドメを刺すがよい……」

 まったく、散り際は相変わらず潔い連中だよ。

 確かに、さっき思いっきり重力かけたから、体力はもう限界まで磨り減っているだろう。

 ならば、一思いに倒してやるのが、せめてもの手向けになるだろう。

「分かったよ。それなら、まずは立ち上がってくれないか?」

 地面に突っ伏したままでトドメを刺すのは、なんだかやりにくい。

 起き上がらせるために手を伸ばす。

「……そうだな。この無様な格好で死んだら、同胞たちになんと言われるか……」

 自力で起き上がろうと凹んだ地面に手を立てるが、力が入らないようだ。

「ほら、手ぇ貸すから……」

「……フッ」

 先程までの力はもう発揮できないその剛腕を伸ばすバッファローギルディ。


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