第7話「新たな刺客」
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後ろで奇しくも墓標のようになっていた。故人の人柄を思わせる。
その即席の墓標の上に、リヴァイアギルディは持参したマウスパッドを供えた。
幼女とは対極にある、豊かなバストを模したマウスパッドだ。俗に言う、おっぱいマウスパッドである。
「受け取れいドラグギルディ……俺からの、せめてもの餞はなむけよ」
人間ならば。供え物は、魂の慰めになるだろう。
だが、彼らはエレメリアン。
血も肉も持たない、精神の生命体。
花の芳香においも知らなければ、美酒さけの味も分からない。
そんな彼が、同胞ともの死を悼んで捧げるものは……これ以外に何がある。
「お前はツインテールのみを求め、走り抜けた。だが、もうよいのだ。ゆっくりと休むがいい。そして、巨乳にも目を向けてみるがよい……。戦いを忘れ、心安らぐことを祈っているぞ」
祈りを捧げることもなく、そう言い残したきりで、すぐに踵を返す。
「お前を破ったという最強の少女……そのツインテールを奪うことで、お前への鎮魂としよう」
□□□□
グラビアアイドルコンテスト会場
放課後、エレメリアン反応があり、駆け付けた現場はグラビアアイドルのオープンコンテスト会場だった。
逃げ惑い、跳ねる胸が乱舞する。
そして……愛香の怒りは、何故かエレメリアンではなく、水着姿の女の子たちに向けられているようだった。
理由は無論、愛香の嫌う巨乳美女が大勢いることだろう。
まったく、こんな時にも胸へのコンプレックスを民間人に向けるなんて、醜い嫉妬はやめろと言っても聞かないんだろうな。
「胸くそ悪い、瘴気の濃い場所だわ。とっとと片付けて、帰りましょう」
「いや、早く終わらせたいのは同感だけど……」
華やかな会場におよそ不釣り合いな、縦も横も大きな牛のようなエレメリアン。
それも、あの「し」の字に曲がった大きな角から察するに野牛、あるいは闘牛だろうか。
腕は如何にも怪力が自慢だと主張するように太く、顔にはアメフト選手のマスクのようなものを付けている。
尻尾には巨大なモーニングスター。おそらくこれが武器だろう。
名前は……おそらくバッファローギルディ、とかだろうな。
そいつは、女の子たちに一瞥もくれず、不機嫌そうに腕組みをして仁王立ちしていた。
「はったりばかりで見掛け倒しの者ばかりよ!やはり真の巨乳はここにもおらぬか」
なるほど、やけにあっさり見逃しているのは、こいつが求めるほどのターゲットがいないからか。
「まあいい、とにかく、まずはツインテール属性を奪うのだ!かかれい!!」
ツインテールにしている子たちは、アルティロイドに囲ま
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