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俺、リア充を守ります。
第5話「想いの竜ーテイルドラゴンーその2」
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ようだ。

 つまり、俺の背中に当たっているのは、愛香の背中らしい。

「ここ、どこなんだろう?」

「さあ?……でも、桜川先生はどうして俺達を……」

「お目覚めのようだな」

「「ッ!?」」

 声がした方……下を見ると、そこには桜川先生が冷やかな笑みを浮かべて俺達を見上げていた。

「桜川先生!?」

「どうしてこんな事を!?」

 叫ぶ俺達に桜川先生は答える。

「……鬱陶しいんだよ……お前たちが……」

「先生?それってどうゆう……」

 愛香が聞き返そうとした瞬間、桜川先生の表情が憎悪に満ちた。

「私の周りで平然とイチャイチャしやがって!!」

「は?」

「毎日毎日一緒に登校しやがって!!下校するときも二人一緒だよな!?」

「え?それは家が隣同士だからで……」

「黙れ!!言い訳など聞かんぞ!!」

 俺の反論も聞かず、桜川先生は叫び続ける。

「しかも昼休み、昼食はいつも二人で取っているだろう!!」

「そ、それは他に一緒に食べれるやつがいないからで……」

「ならば独りでもいいだろう?何故二人で食べることにこだわる必要がある?」

 自分でも寂しい話だと思いつつも事情を話そうとしたが速攻で言い返された。

「いや、独り飯寂しいじゃん!!」

「その上、部活はあの間女を除けば、部員はお前たち二人だけだろう?」

「無視かよ!!」

 だが、部室の話は「当然だ。俺達がツインテイルズだからな」とは言えるわけがないのでここは反論できない。

「つまりだ、あの間女がいない間は部室内は男女二人っきりということだよな!?何かあってもおかしくないよな!?」

 いや、トゥアールは放課後ほとんど部室に籠りっきりだし、愛香が出ている間もそれは同じなのでは?

 そう言い返そうとしたら……。

「そーじと……二人っきり……/////」

 ……視界の端で愛香のツインテールが、何故だか知らないが、照れているように揺れ動いているいるのが見えて、あまりの可愛らしさに見とれてしまったので反論するのを忘れてしまった……。

「私の一番近くにいて、一番ムカついたリア充!!それがお前達だ!!」

「「な!?」」

 俺がリア充に見えているのかどうかはさておき、「妬ましい」に「リア充」、今の一言でわかった。

 今、俺達の目の前にいるのは桜川先生じゃない……。

「お前は……まさかジェラシェード!?」

「その通り。私はジェラシェードだ」

 やはり、桜川先生はジェラシェードに身体を乗っ取られてる……。

「本物の桜川先生はどうしたのよ!?」

「安心しろ、死んではいない……。ただ、深層意識の奥底で眠っているだけだ」
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