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俺、リア充を守ります。
第5話「想いの竜ーテイルドラゴンーその2」
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マホを渡してきた。

「これを見てください!!」

 チャンネルはニュース画面だった。

『さて先程の犯行声明、ツインテイルズではなくテイルドラゴン個人への挑戦状とみられますが……』

『何故テイルレッドやテイルブルーではなくテイルドラゴンなのか?ネットでは様々な議論が飛び交っており……』

 どこのニュースもそんな内容でもちきりである。

「これは……一体?」

「どこの誰かは知らないけどテイルドラゴンさんに挑戦状を叩き付けたんですよ!!」

「挑戦状を?」

「なんでも、一時間以内に第三倉庫まで来なければ二人の人質の命はない、とかなんとか……」

「人質ですって!?」

 慧理那は驚いた。

 よくエレメリアンに狙われ、ツインテイルズの戦いを今まで何回も身近で見てきたが、こんなこ大掛かりな挑戦を仕掛ける輩は、今までなかったからだ。

 しかも人質をとるなんて行動も、慧理那が知る限りは一度もなかった。

 つまり、これが異常事態なのがはっきり分かる。

「しかも、生身で来なければ人質は即刻殺すとも……」

「そんな……」

 気づけば、慧理那は走り出していた。

「か、会長!?」

「どちらへ!?」

 生徒たちの声も振り切って、慧理那は走った。

 いくらテイルドラゴンでも二人も人質を取られ、しかも変身を封じられてしまえばどこまで戦えるか分からない。

 自分に何かできるとゆうわけでもないが、それでも、慧理那は走らずにはいられなかった。

 

 □□□□

 

 港某所 第三倉庫

 ……目が覚めると、視界が揺れていた。

 いや、揺れているのは……俺!?

 そう気づいた瞬間、一気に意識が覚醒した。

「な……なんだこれ!?」

 俺の身体は鎖で縛られ、どこかの倉庫の天井から吊るされているようだ。

 俺は確か……部室で尊さんにスタンガンを当てられて……。

 そこまで思い出したところで愛香の安否が心配になった。

 周りを見回すが、愛香の姿は見当たらない……。

「愛香!!どこだ愛香!!」

 返事がない……。愛香は一体どこへ……。

「返事をしてくれ!愛香!!」

「……そーじ?」

 結構近く……いや、すぐそこで愛香の声がした。

「……ん?」

 そういえばさっきから背中に何か当たっているような……。

「そーじ……後ろ……」

「え?」

 縛られているため振り返ることができないが、視界の端に見慣れた藍いツインテールがあった。

「無事……なのか?」

「うん……そーじは?」

「ああ、なんともないよ……」

 どうやらお互い背中合わせに縛られている
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