第5話「想いの竜ーテイルドラゴンーその2」
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に打ち込むには、まだ修行不足だ。
だが、今俺が手に着けているのはヒーローC特製のスタングローブ。
脳波制御で触れた相手に電流を流し込むことができる。
つまり後頭部に手刀を叩き込むたびにスタンガンの様に電気を流し込み、気絶させているのだ。ついでに言えば、金属武器を持ったやつが相手なら、そこから感電させられるという利点もある。
「怯ムナ!!イケ!!」
この場を仕切っている非リアの一人が叫ぶと、何人かが隊列を組む。
4人一組で3列、前方4時、8時、12時の方角から、それぞれ一人ずつ迫ってくる。
成程、一番前の奴の攻撃が避けられても次に並んだ奴らの攻撃が当てられる、3列別々の方角からならば対応も遅れる筈だ、と考えたんだろう。
「「「「ウオォォォォォ!!」」」」
だが、この隊列を崩す方法は簡単だ。
避・け・な・け・れ・ば・い・い・ん・だ・。
まず、最初に来た8時の方角から来た列の先頭が振り下ろした鉄パイプを右手で掴んで受け止める。
「何ィ!?」
次に4時の方角から来た列の先頭が振り下ろしたナイフも左手で受け止める。
「ヌゥン!?」
そして鉄パイプから電流を流し込む!!
「「グギャア!!」」
2人が鉄パイプを落とす、更に背後で鉄パイプを振り上げているもう1人に後ろ蹴りを入れる!!
「ウゴッ!?」
どうやら顎に直撃したようだ。すまないが、しばらく眠っていてくれ。
そしてさっきの二人にも手刀を当てて気絶させる。
両手で鉄パイプやナイフを掴んで電流を流し、もう1人には後ろ蹴りやカウンターキック。
あっという間に4人しか残っていない状態になった。
「ヘ……変身シナクテモココマデヤルノカ……」
たじろぎ始める4人。
ヒーローCが出るまでもないかもしれない。
そう思い総二と愛香の方を見やると……なんとまだ吊るされたままではないか!!
「ヒーローC、2人の救出はどうなっている!?」
フォトンサングラスの通信機からヒーローCに問いただすと……。
『それが……そちらへ向かおうとしたら……桜川尊がそちらへ入っていった!!』
「え!?」
そのとき、倉庫の奥から足音が聞こえてきた。
「流石テイルドラゴンだ。やはり部下たちでは限界があったようだな」
声の主、桜川尊は冷ややかな笑みを浮かべていた。
「お前が主犯か……」
「フフフ……」
身体中から殺気が溢れており、いつもの尊さんとは全然違うのがハッキリとわかる。
「その腕時計、盗んでいたんだな」
「我々の反応も消せる様に、ちょっと改造したさ。利用できるものは全て利用するのが我々の
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