第4話「想いの竜ーテイルドラゴンーその1」
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ず、プロテクターの素材の硬さのみで防御を行う設計には、未春さんから「なんて漢らしいスーツなのかしら!!」と絶賛の声が上がっていた……涎垂らしていたのは見なかったことにしたが……。
「設計を確認して思ったんですが、ヒーローギアはテイルギアと作りが似ているんですよ」
「とゆうと?」
「つまり、ヒーローギアはテイルギアを解析して作られた可能性がある……とゆうことです」
「……マジかよ」
おそらく、ヒーローギアを作ったのはあの日、俺にヒーローフォンを託してくれた光の少年だろう。
だが、あの少年のことは一切が謎に包まれている。
「ヒーローC、あの少年について知ってることは?」
『すまない、マスターのことに関する情報は、ロックが掛かっていて俺自身も閲覧できないし、話せないんだ……』
「そうか……」
ヒーローCのメモリーにロックを掛けてまで正体を隠したいのか……。あの少年、ホントに何者なんだ?
「トゥアール、改良の内容は?」
「一応注文されていた通り、基はほとんどいじらずにアップグレードしておきました」
「注文通りってことは、フォトンヴェイルと認識攪乱装置イマジンチャフ、会話の変換機能も搭載してくれたんだな?」
「はい……でも、本当に良いんですか?」
「何が?」
「いえ、千優さんが『フォトンヴェイルの出力は最低限、あまり頼らない程度にしといてくれ』って頼んでたんですよ」
「「え!?ヒロ兄それで大丈夫か(なの)?」」
「まあ、痛みがある方が現実味が増すし、戦いが作業ゲーム感覚には思えなくなるだろ?」
この瞬間、総二と愛香の表情に影が差した。
「ゲーム感覚……か」
「思えば最初の頃、エレメリアン達のあまりの弱さに、戦いが作業化していたわよね……」
「もしかしたら、あの時の俺達は無意識に、戦いをゲーム感覚に考えていたのかもしれないな……」
……あ〜あ、二人そろって自己嫌悪に陥っちまったよ。痛いこと言っちまったみたいだな……。
二人を励まそうと思ったが、俺より先にトゥアールが口を開いた。
「そんなことありませんよ……。お二人の優しさは、私が保証します。だから、そんな暗い顔しないでください……」
「トゥアール……」
「そうだ。お前らは戦いを楽しんでいた訳じゃない、常に必死に戦っていたんだろ。自分の守りたいものの為に……。なら、自分を蔑む理由なんて無い……違うか?」
「ヒロ兄……」
その瞬間、エレメリアン出現のサイレン音が鳴り響く。
「エレメリアン反応です!!座標を表示します!!」
「ああ、行こう!俺達の守るべきものの為に!!」
「ありがとねトゥアール、ヒロ兄!自分を責めるのはもう
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