第4話「想いの竜ーテイルドラゴンーその1」
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人なんですか!?」
自分でも疑問に思う、なぜあそこまで有名になっているのか……。
「千優さん、一体何やらかしたんですか!?」
「いや、なんもやらかしてねえよ!!」
「じゃあ、なぜ学園内にその名を轟かせているんですか!?」
「……心当たりを挙げるなら……まだ、入学したばかりだった頃……」
そう、あの時からだったと思う。俺が先輩たちから顔を覚えられるようになったのは────―
「挨拶するときは大きな声で、相手の目を見て、元気に挨拶しましょう」
小学部の時の担任の先生にそういわれていたので、挨拶するときは極力そうするようにしてきた俺。
ある日、挨拶強化週間がやってきた。その日校門まで来た俺は、とんでもない光景に出くわした……。
なんと、「挨拶強化週間」だというのに挨・拶・す・る・と・き・声・が・聞・こ・え・な・い・生・徒・が・多・く・、さらにその週挨拶当番だった上級生たちは退・屈・そ・う・に・欠・伸・し・て・い・る・上・に・声・が・小・さ・か・っ・た・のだ!!
その時、俺は腹が立った。強化週間なのにこれでは意味がないではないか!!こうなったら俺がお手本を……本物の挨拶を見せてやる!!そう決心した。
だから校門の前で、上級生たちの目をちゃんと見て、しっかりと背筋を伸ばし、大きな声で元気よく言ってやった!!
「おはようございます!!」
────―次の日から、俺はあいさつ名人と呼ばれるようになった。
「……ってゆうことがあったんだけど……多分、これの名残だと思う」
「ブッフォwwwwww」
話し終わった瞬間、トゥアールは爆笑し、総二と愛香は口をあんぐりと開けていた。
「な……何か可笑しいこと言ったか?」
「そwwwそりゃあ、もうwwwだってwww千優さんwwwクソ真面目すぎてwwwwww」
「休み時間によく先輩たちにからかわれてたところ見たような気が……」
「先輩たちからの覚えがいいのは弄られていたからか……」
「弄られキャラって愛されてるってことなんだよな……なら否定はしないが……」
「あれ、でもそれなら後輩たちからも名前を憶えられているのは?」
愛香の疑問はもっともだ……いや、これは考えるまでもない。何故なら……、
「それに関しては心当たりしかない……」
「「……え?」」」
「先輩方から弄られていることは校内ではよくあることだったし、中学校では委員会に所属していた頃、よく後輩から「面白い人ですね」って言われてたし……」
「まあ、確かに」
「あと、一番の心当たりが……」
「「うんうん」」
多分これが大きいのかもしれない……多分。
「中等部二年の頃、
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