第3話「Cの追憶/決意の夜明け(ライジングサン)」
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最後に戦った……好敵手の名前くらいは……憶えて……おきたい……」
「俺たちにトドメを刺す前に……俺からも頼みたい……」
「私からもお願いします」
「オレも!!聞かせてくれ、お前の名前を!!」
惨めな自爆よりも、最後の敵である俺にトドメを頼む……か。
「分かった、華々しく散らせてやるよ。それがお前らにとってのハッピーエンドになるんだろ……」
「ああ……これが……少数部隊、死角に潜む者ラークスクエアーズの……立派な最期になるんだ……」
「千優……仲足千優だ……」
「千優……か……」
本当はこいつらには生きていてほしい……でも……。
そんな迷いを振り切り、俺はドラゴファングをガンモードに変形させた。
「完全ブレイク……解放レリーズ……」
銃口にエネルギーが集中し、エネルギー弾を形作っていく。
「さようなら……強い絆の好敵手せんゆう達よ……」
別れの言葉を告げ、トリガーを引く。
「ドラゴニック・ブレス!!」
圧縮されたエネルギーが四人に命中し、大爆発を起こす。
「さらばだ……誇り高き竜の戦士よ……」
爆発の直前、そう聞こえた気がした。
そして、ずっと展開されていた監禁空間は崩れ去り、俺の目の前には四つの属性玉エレメーラオーブが残されていた……。
──────────廃ビルを出ると、東の空が明るくなっていた。夜明けが近いようだ。
『家に帰るんだろ、だったら良い装備が……』
「なあ、相棒。俺は……あいつらを救うことができたのかな?」
ナビゲーションシステムの説明を遮り、俺は質問する。
『ん?お前にとって、救うっていうのはあいつら全員を見逃す事か?』
「いや、別にそういう訳じゃないけど……」
『救いっていうのは、人によって違うもんだ。そういう意味では、倒されることがエレメリアンにとっても救いなのかもしれないな……』
「倒されることが救い?」
首をかしげる俺に、ナビゲーションシステムは続ける。
『自分が愛する属性を奪わなければ生きていくことが出来ない……そんなエレメリアン達の人生にとって、倒されて属性玉になることは、もう自分の好きなものを犠牲にしなくても済む……それこそがあいつらの、真の安息なのかもしれない……』
まあ、神様でもないのに誰かを救おうだなんておこがましいことかもしれないが……と付け加えつつナビゲーションシステムは俺の質問に答えた。
割れたガラスに自分の姿を映してみる。そこで、俺はようやく自分のプロテクターが、黒い竜を模したデザインをしていることが分かった。
「そうか……よし!決めた!!」
『何をだ?』
「俺はこの世界を守る!!この世界
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