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俺、リア充を守ります。
第2話「Cの追憶/運命の始まりの夜(ビギンズナイト)」
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俺の役割だ。まあ、よろしく頼むぜ』
「これで俺達の自己紹介は終わりだ。それじゃあ、本題に入ろうか」

 その一言で、緊張した空気が場に立ち込め始める。
 総二や愛香が息を飲む中、俺はゆっくりと語り始めた。

「あれは今から36万……いや、1万4000年前の……」
「いや、長すぎるだろ!!」
「スマン、緊張した空気をブチ殺したくなったもんだからつい……」
「ヒロ兄、もっと真面目にやってくれよ」
「あはは、悪い悪い。ちゃんと説明するから……」

 椅子に座り直し、改めて説明する。

「あれは今から1週間くらい前の事だった……」

 □□□□

 1週間ほど前 午後10時半頃

「ふぁぁぁ……。そろそろ疲れたし、寝るか……」

 今日も一日、特に何事もなく過ぎた。いや、実際には、謎の変態怪人が街に出現しツインテイルズに倒される、なんて事件があったが、それも今では日常茶飯事だ。

 俺はベッドで横になり、布団をかぶると間もなく、夢の世界に直行した……。

 ……どれくらい寝ていただろうか?誰かに呼ばれている気がして、目を覚ます。

 するとそこは、何も無い真っ白な空間が拡がっていた。

「何だここ!……これは夢か?」
「千優……。仲足千優……」
「ん?誰だ?」

 声がした方向にはなんと、一人の青年が立っていた。

 背丈は俺より少し高く、白衣を羽織っている。年齢はおそらく、二十代前半だろうか?

「仲足千優で間違いないね?」
「ああ……。あなたは?」

 俺の問いに、彼はゆっくりと答えた。

「私の名前はDr.シャイン。君に頼みがあるんだ。君にしか頼めない事でね……」

 初対面で名前を知っているとは……怪しい。しかし、彼の表情には真剣さと、そして少しの憂いが見受けられた。

「頼みとは?俺に出来る事なら良いのですが……」

 何にせよ、名指しでの頼み事だ。話だけは聞いておこう。俺はそう思って、彼の話に耳を傾けた。

「君に出来ること、なんて事じゃない。君にしかできない事、なんだ」

「俺にしかできない事……?」

 どういう意味なのか、と質問するより先に、少年は懐から何かを取り出した。

「ッ!?それは俺のスマホ!どうして!?」

 Dr.シャインと名乗った青年が取り出したものは、俺が使っているAndroidだったのだ。

 やがて、彼の口から告げられた言葉は、俺を心底驚かせた。

「これを使って、世界を守るために戦ってほしい。できるかい?」
「……へ?」

 世界を守るために戦う?俺が?このスマホで?どうやって?何のために?

 頭の中が疑問詞だらけだ。何がどうしてそんな話になる?

「……理解できていない、か。まあ、無理
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