第2話「Cの追憶/運命の始まりの夜(ビギンズナイト)」
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る。
「さて、まず自己紹介からだな」
コンソールルームにある長机に集まり、それぞれ椅子に座って向かい合う。作戦会議の時とかはいつもこの光景が見られるんだろうな。
「それじゃ改めて……俺は仲足千優。陽月学園高等部の二年生で総二と愛香の幼馴染、そして、愛と正義の使者!テイルドラゴンだ!!」
おー、と手を叩いてくれる美春さん。ありがとうございます。
「いつもその決め台詞言うの?」
「いいじゃん。セリフはキメッキメ、決めポーズもキレッキレでカッコいいし、ヒロ兄らしいし」
総二、解ってくれるのか。さすが俺の弟分。
「総二様も愛香さんも「ヒロ兄」と呼んでいるので、どちらかのお兄さんだと思っていましたが、血は繋がっていないんですね」
「近所のお兄ちゃんっていうよりは、もう本当の兄貴みたいな感覚さえ抱いてるんだよなぁ」
「かれこれ10年近い付き合いだしね」
「総ちゃんにとっても、愛香ちゃんにとっても、もう本物のお兄ちゃんみたいなものよ」
「……血の繋がりだけが家族じゃない……ですか」
総二も愛香も美春さんも、嬉しいこと言ってくれるなぁ。家族同士でも仲は悪くないが、今のは録音しておきたかったな。
「……千優お義兄様?」
「呼ばせねーよ」
未春さんを「お母様」呼びしている辺り、さては未春さん楽しんでやがるな?
やれやれ、外堀から埋めて来る恋敵と、愉快犯な母親って……愛香一人じゃ厳しいな、これは。
『水を指すようで悪いんけど、そろそろの事も紹介してくれねぇか?』
「「ッ!?」」
「だ、誰ですか!?」
感動に浸っていたら、ポケットの中から声が聞こえてきた。
あぁ、こいつも紹介しとかなきゃな。
「ホイっと」
ポケットからスマホを取り出すと、そこにはスーパーロボット型のアバターの顔が表示された。
『よう!』
「うわぁ!スマホが喋った!?」
「なにこれどうなってるの!?」
「ベルトになる上にAIまで搭載されているんですかそのスマホ!?」
『だぁ〜!もう、うるせぇぇぇ!!』
□□□□
『改めて、自己紹介だ』
そうだな、俺の相棒を皆にも紹介しなければ。
「こいつはヒーローC、俺の相棒だ」
「え、ヒロシ?」
『ヒーローCだ!!間伸ばせよデコ助野郎!!』
「落ち着けヒーローC……本当はヒーローフォンナビゲーションシステムって名前なんだけどな」
『長いから略してヒロシ。んで、それじゃあカッコ悪いから伸ばしてヒーローCだ』
「随分安直なネーミングなのにかっこよく聞こえますね」
自覚はある。何故だか伸ばしただけでカッコいい名前になる、まさに不思議な事だろう。
『ヒーローギアの補助AIとして、千優をサポートするのが
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