第2話「Cの追憶/運命の始まりの夜(ビギンズナイト)」
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」
タランチュラ、狼、アリジゴク(?)の3体は驚きのあまり口が(もしくは顎が)あんぐりあいた状態だ。
「ほぉ……中々やるではないか。名前と作戦目的を聞こうか……」
魚型エレメリアンだけが落ち着いて問いかけてくる。こいつがリーダーのようだ。
ここで、カッコよく「正義」と「ヒーロー名」が名乗れたらいいんだが、生憎名乗る名前を考えていなかった。
本名を答えて狙われるのも嫌なので、名乗る名前を考えていると、
「そうか、名乗ってもいないのに相手に名前を尋ねるのは、失礼だったな」
と、勝手に解釈された。まあ、そのほうが名前を考える時間が出来る。
「私はドクターフィッシュギルディ。名前の通り命を守るために医療現場で戦う白衣の戦士、医者属性ドクターを持つ者だ」
ああ、ドクターフィッシュだから医者属性か……って結構安直だな。
「……ホラ、お前たちも早く名乗れ!彼に失礼だろう!」
「「はっ、はい!!」」
タランチュラ以外の二体が慌てて返事をする。
「これは失敬。私、紳士属性ジェントルのタランチュラギルディと申します。以後、お見知りおきを」
そう言って丁寧に挨拶してきたのはスーツを着たタランチュラ型のエレメリアンだ。紳士的な態度が優雅さを醸し出している。
「俺は、学生服属性スクールユニフォーム、ウルフギルディだ。お前の強さ、しかと見届けたぜ」
漢らしい学ランを羽織った狼型のエレメリアンが拳を突き出す。思わず拳を合わせたくなるが、あんまり近づくと何されるか分かったもんじゃないので、拳を突き出し返すに止めておく。
「そして俺はアントライオンギルディ、属性は監禁属性プリズンだ」
うわ、最後の奴だけ危ない属性持ってるよ……。社会的にアウトだろ……。
「我ら四人、世界の影より獲物を狩る者!!」
そして四体がそれぞれ並んで決めポーズをとり……、
「「「「死角に潜む者ラークスクエアーズ!!」」」」
……決め台詞をドッカーンと決めやがった……。
思わず拍手しちまったじゃねえか!
「さて、私たちは名乗った……君の名を聞かせてはくれないか?」
……あ、今のインパクトで考えるの止めてたわ……。ヤベェ、本当に名乗る名前が……。
その時、俺の頭の中にあるヒーローの名言ファイルが、一つの答えを導き出した!
「……名乗る名前など無い……」
「何ッ!?」
「侵略者などに誇り高き我が名を教える必要無しッ!!」
そう、名乗る名前が無ければ、正直にそう言えばいいのだ。という訳で、名前を聞かれても名乗らなかったヒーロー二人の名言を使わせてもらった。
あいつらにはちょっと失礼かもしれないが、名乗る名前を持
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