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ダイヤモンドリング
第三章

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「まさにね」
「ピクニックだけじゃなくて」
「僕が見せたいね」
「それがなのね」
「見られるよ」
「そうなのね」
「凄いから」
 友樹は今も空を見上げている、そのうえで愛生に言うのだった。
「だから見てね」
「それじゃあね」
「じゃあお昼までには」
「丘の上まで行って」
「そしてお弁当を食べながら」
「おやつもよね」
「うん、林檎とバナナとネーブル持ってきたから」
 友樹はその果物の話もした。
「キーウィもね」
「いいわね」
「勿論切るナイフもね」
 これもというのだ。
「持ってきたからね、ナイフ使えるから」
「切るけれど」
「いいよ、愛生ちゃんはお弁当作って来てくれたよね」
「ええ、お握りとね」
 友樹のリクエストに応えてとだ、愛生は笑顔で答えた。
「それとね」
「お弁当もだね」
「そう、それとおかずはゆで卵にローストチキンにほうれん草のおひたしにもやし炒め、しめじも炒めてきたから」
「多いね」
「私も力が入って」 
 お弁当の調理、それにというのだ。
「それでね」
「作ってくれたんだ」
「そうなの、だからね」
「お昼はだね」
「期待していてね」
「それじゃあね」
「それとね」
 愛生は笑顔で言葉を続けた。
「お握りの中に色々入れたから」
「それも期待していいんだ」
「やっぱりお握りの中はね」
 つまり具はというのだ。
「大事よね」
「そうだね、じゃあ」
「そっちも楽しみにしていてね」
「そうさせてもらうよ」
 友樹は愛生の言葉に満面の笑みで応えた、そしてだった。
 二人は十一時半位に丘の頂上まで着いた、そうして。
 早速敷きものを敷いてそこに二人で座ってだ、お弁当と果物それにお茶も出した。愛生は弁当用に緑茶を友樹はアップルティーを出した。
 そのうえで二人でまずはお弁当を食べた、友樹はお握り三角形に握られて海苔に包まれたそれを手に取って食べてすぐに言った。
「これは」
「中何だったかしら」
「鱈子だったよ」
 実際に食べての言葉だ。
「それだったよ」
「他にはおかかと昆布と梅干もね」
「あるんだ」
「ええ、あとお味噌もね」
「そっちもあるんだ」
「だから食べてみてね」
 愛生は梅干しのお握りを食べつつ笑顔で話した。
「楽しんでね」
「中に何が入っているか」
「そのこともね」
「じゃあね」
「友樹君も好きだけれど実際にね」
「お弁当にはお握りだよね」
「そうよね」
 愛生はお握りをさらに食べつつ言った。
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