暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第8章:拓かれる可能性
第255話「情報整理」
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……そうね、簡単に言えば“女性として生まれた優輝”が私ね。ここまでは椿達なら分かるでしょう?」

 優輝のIF。それが優奈の姿だ。
 だから、優輝の面影が残り、妹である緋雪に似た容姿になっていた。

「でもそれは、飽くまで“人間”の私。器こそ人間ではあるけど、根幹の“領域”は神界の神と同じよ。言うなれば、“可能性の性質”の神の半身……それが私」

 ……だが、根幹の正体はそこからさに一歩踏み込む。

「預言にもあった“可能性の半身”が私よ」

「……やっぱり、そうだったのね」

 正体そのものが分かっていた訳ではない。
 それでも、以前の言動などから単なるもう一つの人格ではないと椿は見抜いていた。
 だからこそ、優奈の言葉に納得し……そしてもう一つの事実に行き着く。

「そうなると、今の優輝も神界の神と同質という訳ね」

「……ああ」

 椿の言葉に対する優輝の返答に、驚愕の反応を示したのは半数程度だった。
 司や緋雪も、何となく察していたのだろう。

「次は僕が説明すべきだな。椿の推測通り、“志導優輝”は飽くまで人としての名前だ。本来の“領域”は神界の神と同じだ。名前も、神としての名は“ユウキ・デュナミス”だ」

「“性質”はもちろん“可能性の性質”。これまで何度も奇跡を掴み取ったのも、この“性質”による影響よ」

 優奈が補足するように説明する。
 見方によれば、それはまるで全部優輝のおかげだと言っているようなモノだが……

「尤も、実際その“可能性”を掴んだのは当人達の頑張りのおかげだ。例え“性質”だろうと、僕が出来たのはせいぜいそんな“可能性”もあると示しただけだ」

 優輝が神界に残る時以前は、そもそも自身が神界の神だった自覚もなかった。
 そのため“性質”を意図して扱う事が出来るはずもない。
 あったとしても影響があるだけで、実際に頑張ったのは当人だと、優輝は言う。

「どういった経緯で人間になったとかは……後で纏めて説明しよう。先に……ミエラ、ルフィナ。次はお前らだ」

「はい」

「分かりました」

 ミエラとルフィナが前に出る。
 見た目はいかにもな容姿と服装をした美少女二人だ。
 一瞬、その容姿に見惚れるかのように場が鎮まる。

「我が主の眷属が一人、ミエラ・デュナミスと言います」

「同じく、ルフィナ・デュナミスです。ミエラの妹でもありますね」

 身に纏う衣の端をつまみ、二人はお辞儀をする。
 どちらも丁寧な物腰ではあるが、ミエラは凛々しく、ルフィナは優しげな雰囲気という違いが、それだけで分かった。

「神界の神が眷属を持つのは知っているはず。……まぁ、話の流れから分かる通り、神としての僕の眷属だ。なのはと奏を依り代にしていたの
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