ちいさなしまのおはなし
ちびっこの交流
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巻き上がった瓦礫と粉塵。
機械仕掛けの身体が、粉塵の中から現れ、太一達と治達の間を塞ぐように立ちはだかった。
じ、と治達を見ていたかと思うと、胸部のハッチを開いて、ミサイルを発射させた。
危ない、とガブモンが飛び出して身体が光に包まれ、ガルルモンへと進化し、向かってきたミサイルを逞しい前足で薙ぎ払った。
すぐ傍にいた光子郎は、治の腰に引っかけられていた白い機械が光り輝いていたのを見逃さない。
ガルルモンが薙ぎ払った2つのミサイルは、1つは空中で爆発したが、もう1つはあろうことか太一達の方に向かってきた。
魚を改造したような形のミサイルは口を開くと中にガトリング砲が内蔵されていたようで、太一達に向かって乱射してくる。
あわわわ、って後ずさりながら何とか砲弾の雨を避ける太一達を護るべく、飛び出して行ったのはアグモンだった。
太一の腰につっかけられている白い機械が、同じように光ってアグモンがグレイモンに進化する。
太い尻尾をぶん回して、ミサイルをぶっ壊した。
何だあれは、と驚愕する治に、傍にいたテントモンがアンドロモンというデジモンだと教えてくれた。
グレイモンやガルルモンよりもずっと強くて、進化したデジモンらしい。
2体が同時にアンドロモンに飛びかかっていったが、アンドロモンはまるで虫でも追い払うかのように、いとも簡単に巨体のグレイモン達を投げ飛ばしてしまった。
大輔達は、何も知らなかった。
大きなパソコンのようなスクリーンを見かけたから、光子郎に早く知らせたくて、元来た道を戻っていたのだが、途中で遊びに興じてしまったために、何処から来たのか分からなくなってしまった。
あっちだっけ、こっちだっけ、どっちだっけ、ってうろうろしている間に出口らしき扉を見つけ、開いてしまった。
外に出れたことは出れたのだが、中に入ってきた時とは周りの様子が違っていた。
街の入り口にほど近いところだったと記憶している、少なくとも左右を壁に囲まれてはいなかった。
でも外に出れたのなら、外から最初のところに戻った方がいいんじゃない?という賢の提案を採用し、大輔達はそのまま行くことにした。
それがいけなかったのか、それとも乱暴な幸運だったのか。
轟音と共にオレンジと蒼い何かが空から降ってきて、大輔達はビックリしてその場で硬直してしまった。
一瞬の砂煙が晴れて、そこから現れたのは尊敬している先輩達のパートナー。
地面に伏して身体を小刻みに震わせながら呻いている。
え、え、って大輔達は何が起こったのか分からなくて、ただその場に立ちつくしていた。
ドシーン、と重たい何かが降ってくる。
今度は何だ、って狼狽えていると、上から聞き慣れた声が、大輔達を呼んだので反射的に上を向く。
太一達がいた。尊敬している先輩達の姿を見て、ほっと胸を撫で下
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