ちいさなしまのおはなし
ちびっこの交流
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じていた大輔達だったが、その先は行き止まりとなっていた。
なぁんだ、って大輔達は引き返そうとしたけれど、ブイモンが壁に引っかけられていた文字に気づいて、大輔達を呼び止めた。
白いプレートに、黒い文字。その下には何の変哲もない扉。
何か文字のようなものが書かれているが、大輔達には読めない。
何て書いてあるのかなぁと3人で首を傾げていると、パタモンが代表して読んでくれた。
管理室、と書いてあるらしい。
ここに来てようやく当初の目的を思い出した3人と3匹は、ここなら誰かいるかもと期待を込めて、扉を開ける。
ぎぃ、と蝶番が軋む音がする。
まずは大輔とブイモンが管理室を覗き込んだ。
広い広い空間には、誰もいない。
大輔は目をぱちぱちさせながら、扉を開ききってブイモンと一緒に中に入る。
がらんどうな管理室は誰もいないし、何も置いていない。
ちょっと拍子抜けした大輔とブイモンは、外で待機しているヒカリ達を呼んでやる。
恐る恐ると言った様子でヒカリ達も管理室に入ってきた。
誰も、そして何もなかったことにヒカリ達もがっかりしていたが、それよりも目を引くものがあった。
最年少の3人の目の前にあるのは、巨大なスクリーンだった。
部屋の壁一面に大きなスクリーンが設置されており、そのすぐ下に大きなスクリーンに相応しい大きなキーボードが並んでいる。
「でっけー!」
『何かコウシロウが持ってるパソコンって奴みたいだな!』
大きなスクリーンに興奮して、大輔とブイモンは走り寄っていった。
ヒカリ達も慌てて大輔達の後を追う。
しかし触ってみようと試みた大輔だったが、身体の小さな彼ではキーボードに手が届かない。
それどころか顔を覗き込ませることすら出来なかった。
「ちぇー、弄ってみたかったのになぁ」
「えー?でも勝手に弄って、変なことになったら怖いよ?」
「そうだよ、お兄ちゃん達に怒られちゃうよ?」
「う……太一さんのゲンコツは勘弁……」
『ジュンにも言いつけられたりして』
「ひっ!!それはもっと勘弁!!」
ブイモンの言葉で容易にそれが想像できた大輔は、ゲンコツを作った拳を振り上げている姉が頭の中に浮かんで、顔を真っ青にさせる。
そんな大輔がおかしくて面白くて、ヒカリや賢、そのパートナー達はどっと笑った。
「……それで、どうしようか?」
ひとしきり笑った後、ヒカリが大輔と賢を見ながら口を開いた。
どうする、というのは、引き返して太一達と合流するか、別の道を探すかどうするか、ということらしい。
大輔の判断は、早かった。
「まずは光子郎さん、探そうぜ!このでっけーパソコン、見てもらうんだ!」
目をキラキラさせながら、大輔はそう言った。
恐らく光子郎なら目の前のパソコンについて何か分かるかもしれな
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