暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第42話:三流と一流の違い
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
まだ彼の息はある。

「あぁ、透。透ぅ────!!」

 自分の手で透の命を奪う事、透が二度と触れ合えない遠くへ行ってしまう事から逃れられた事に、クリスは服が透の血反吐で汚れる事も厭わず彼を抱きしめた。
 一方メデューサは、明らかに何者かの妨害があった事を察知し剣が弾かれたのとは逆方向を睨んだ。

「誰だッ!?」

 そんな言葉が口から出たメデューサだったが、振り返る前から彼女にはそこに居る人物が分かっていた。一瞬だけ見えた、不規則な動きをする銀色の弾丸。こんな芸当が出来る人物を、彼女は1人しか知らない。

「メデューサよぉ……お前って本当にエンターテインメントってもんが分かってねぇなぁ。こんな三文芝居じゃ観客は誰一人満足しないぜ?」
「ウィザード!?」

 そこに居たのは、つい今し方到着したばかりの颯人と奏であった。ウィズに指示された場所に着いた2人は今正に透がクリスにより殺される寸前の瞬間を目撃。それを見て咄嗟に颯人がウィザーソードガンでクリスが持つ剣と透を拘束している琥珀メイジを撃ったのだ。

〈シャバドゥビタッチ、ヘンシーン! シャバドゥビタッチ、ヘンシーン!〉
「俺が今から本当のエンターテインメントってもんを見せてやるよ。行くぞ、奏!」
「あぁ!」

「変身!」
〈フレイム、プリーズ。ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!〉
「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

 ウィザードに変身する颯人と、ガングニールを纏う奏。
 2人が戦闘体勢に入るのを見て、琥珀メイジ達も2人を真っ先に排除すべき脅威と判断して攻撃を仕掛けた。

「まずはメイジ共を片付けるぞ!」
「了解! でも、あの2人放っといていいのか?」
「ウィズが何とかするだろ? ここに俺ら呼んだのあいつなんだし」
「それもそうか」

 今にも琥珀メイジが襲い掛かってきそうだと言うにも拘らず、暢気にクリスと透をどうするか話し合う2人。それを好機と見て一斉に襲い掛かる琥珀メイジ達だったが────

「「邪魔だ!!」」
〈スラッシュストライク! ヒーヒーヒー!〉
[POWER∞SHINE]

 攻撃の瞬間、どんな者であっても防御は疎かになる。それが大した実力のない者ならば尚更だ。2人はそれを狙って、琥珀メイジ達を一掃した。
 残ったのはメデューサとヒュドラの幹部2人。この2人は距離が離れていたこともあって、颯人と奏の攻撃を難無く防ぎきる。

 幹部2人が残る事は想定内だったので、颯人達は彼女らが残っている事を特に残念がる事も無かった。

「さて……メデューサ頼んでも良いか? 俺ヒュドラやるからよ」
「任せな。この間のケリ着けてやる!」
「お、やるかお前?」
「甘く見られたものだな。返り討ちにしてやる
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ