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小さなヒーロー
第四章
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「ねえ」 
「ポッキーが急に出て来たけれど」
「どうしてなの?」
 こう言うのだった。
「一体」
「それはわからないけれど」
 それでもとだ、麻衣はクラスメイトに話した。
「何はともあれね」
「ポッキーがね」
「野良犬に話してるわね」
「何かね」
「それで大人しくさせてくれたわね」
「どうやらね」
「これって」
 麻衣はまた言った。
「私達を助けてくれてるのね」
「それを今言ってるのよ」
「武器探すのに夢中で頭回ってなくて」
「今やっと状況がわかったの」
「ええ」
 実際にというのだ。
「そうなってきたわ」
「やれやれね」
「まあとにかくよね」
「ええ、ポッキーが野良犬説得してくれて」
 そしてというのだ。
「大人しくなったから」
「じゃあ今のうちに?」
「安全な場所まで行こう」 
 こう麻衣に提案した。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
 麻衣も頷いた、そうしてポッキーも連れて安全な場所まで警棒を構えて野良犬を威嚇しつつ去ろうとしたが。
「クゥ〜〜ン・・・・・・」
「キャンキャン」
 野良犬はすっかり大人しくなりポッキーの言われるまま動く様に彼について行った、それは丁度麻衣の家であり。
 その野良犬は麻衣の家に案内された、そしてだった。
 麻衣の母が暫く引き取ると言って里親を探してだった。
 その里親に引き取られた、後でわかったことだがポッキーは家でいつもの様に放し飼いにされていたが急に家の壁を思いきりジャンプして飛び越えたのだという。そして麻衣達のところに来たのだった。
 麻衣はそのことを聞いて事情が全てわかった。ポッキーのお陰で助かったことと野良犬も無事里親が見付かったことも。
 全てはポッキーのお陰だった、それで家で両親にいつも通り庭で放し飼いになって遊んでいるポッキーを見つつ言った。
「ポッキーって小さいけれどね」
「ああ、それでもな」
「立派な子よね」
「麻衣とお友達を助けて野良犬も助けた」
「多分あの野良犬と山で一緒にいてお友達同士だったのね」
「それで説得して大人しくしてな」
「自分と同じ様に飼い主が見付かる様にしてあげるなんてね」
 両親も麻衣に応えて言う。
「本当にな」
「立派な子よね」
「そうよね、小さいけれど勇敢で優しい」
 ポッキー、彼はというのだ。
「そうしたね」
「言うならヒーローだな」
「そうよね、ヒーローよね」
「小さいことは事実でも」
「そうした子ね」
「そうね、自分の身は自分で守る様にするけれど」
 麻衣はまた言った。
「ポッキーのことは誇りに思っていいわね」
「うちの犬としてな」
「そう思っていいわよ」
「ええ、私達はいい家族を持ったわ」
 そのポッキーを見て言う、そうしてだった。
 ポ
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