第二章
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「連れて行っているしな」
「いつも身体動いていたら」
「健康だ」
「それじゃあ」
「このまま基本放し飼いにするな」
こう言ってそうしてだった。
家はポッキーを放し飼いにしていた、その為彼は自由に暮らしていて明るく元気な犬になった。麻衣ともよく散歩に行ってその時も元気だった。
だがその麻衣にだ、クラスメイトの一人がこう言ってきた。
「最近山に野良犬がね」
「出るの」
「そうみたいよ」
こう麻衣に話した。
「どうもね」
「野良犬って」
そう聞いてだ、麻衣はクラスメイトに話した。
「まだいるのね」
「あんたのとこのワンちゃんも確か」
「そう、元ね」
「野良でよね」
「山にいて」
それでとだ、クラスメイト達に話した。
「それでね」
「あんたについてきてよね」
「それで今はね」
「飼ってるのよね」
「そうしているわ」
「そうなのね」
「けれどお母さんが言ってたわ」
麻衣はクラスメイトに難しい顔でこう返した。
「ポッキー以外にもね」
「野良犬いるかもって」
「そうね、性質の悪い飼い主っているじゃない」
「ええ、世の中にはね」
「それでね」
「そうした人がいて」
クラスメイトは麻衣の言葉を受けて話した。
「それでなの」
「ええ、そうかも知れないって言ってたけれど」
「実際そうかも知れないわね」
「酷い飼い主いるわね」
「ワンちゃんも可哀想だし人も迷惑だし」
「何とかして欲しいわね」
「本当にね」
学校でこうした話をしてだった。
麻衣はポッキーの散歩の時も通学の時も野良犬に警戒する様になった、母も麻衣にこう言っていた。
「犬には素手で勝てないから」
「やっぱりそうよね」
「武器持っておくことよ」
こう言うのだった。
「いいわね」
「武器なの」
「これいつも持っておくことよ」
こう言ってスタンガンとブザーそして二段の特殊警棒を差し出した。
「この三つでね」
「自分の身は守れっていうのね」
「痴漢対策にもなるから」
「野良犬だけじゃないの」
「山にいるのは野良犬だけとは限らないでしょ」
「変な人もいるの」
「そうした話もあるから」
だからだというのだ。
「それでね」
「痴漢対策にもなのね」
「そう、いいわね」
「その三つをなので」
「これからはいつも持っておくことよ」
「それで自分の身はなの」
「自分で守りなさい、ポッキーが一緒にいない時も」
そうした時もというのだ。
「あるでしょ」
「それはね」
「だからね」
「そうした時はなの」
「自分で何とかする為に」
絶対にというのだ。
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