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魔法使いへ到る道
5.お泊りですよ
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尽くしそろそろ飽きた辺りで終了。シャワーでしっかり流し落とす。
「ちゃんと肩まで入るんだぞ」
「はーい」
 二人並んでお湯に沈む。子ども二人入っても余裕な大きさのバスタブである。どっちかが、もしくはどっちも大人になっても大丈夫なのを俺は知っている。ほら、ウチって三人家族だから。
 そういえば俺じいちゃんとかばあちゃんとか会ったことないなー、と思っていると、ふとなのはの視線が固定されていることに気付いた。
 視線の先には、私のムスコが。
「なのは、どうかしたのか?」
「うん。えっとね、ケンジくんのそれ、なに?なのはにはついてないよ?」
 そう言ってなのはは自分の『検閲により削除』。
「お父さんとお兄ちゃんにもあったんだけど、お母さんとお姉ちゃんにはないの。聞いてもこたえてくれないし……どうしてだろ」
 ううむ。これは困った。子どもの純粋な好奇心が生み出した返答に困ってしまう質問シリーズ。きっとご家族の方もうまく対処できなかったのだろう。俺にも無理です。
 どうしよう。答えちゃおっかなー。生命の神秘から現実的な行為の中身まで余す所なく俺の知りうる全てを伝授してもいいんだけどなー。
 よし。
「ボクにもわかんないやー」
 ニッコリ笑って言い張った。白々しいにもほどがあったが、俺と違ってピュアななのはちゃんは「そっか〜」と信じてくれた。罪悪感が心地いい。
 ちゃんと百まで数えて風呂から上がった。ゆでだこになってふやけていたなのはをどうにか浴室から引っ張り出し、タオルで扇いで冷ます。うにゃうにゃ言って気持ちよさそうだなオイ。
 肌の色が戻った辺りで手を止め、文句を言われながらも本当に母親が何処からか調達してきたであろう女児用の下着と俺の予備のパジャマを渡す。着替えまで俺がやってやったらそれはもうただの要介護者だよ。
 ブルーとイエローの色違いのパジャマを着て俺となのはは、なんかもういい匂いが漂ってきているダイニングへ向かった。


 それからは別に大したハプニングもなく時間は過ぎていった。
 やはり他所様の家ということで若干引き気味だったなのはも、両親のウェルカムな雰囲気と俺が背中を押したことで飯を食い終わるころにはすっかり満面の笑みを浮かべるほどにはリラックスしていた。
 晩御飯はミートスパゲティだった。大好きです。それとハンバーグだった。大好きです。コーンポタージュもあった。大好きです。デザートにバームクウヘンが用意されていた。大好きです。
 でもちょぉっと豪華すぎないかなぁ?こんなの俺の誕生日と同等か、下手したらそれ以上だよ。どういうことだよもう。でもご飯が美味しいから許しちゃうっ。
 夕食を終えてばんやりテレビのバラエティ番組を見ていると、隣のなのはが眠そうに目をこすっているのに気付いた。この年頃の子どもに午後の
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