入部編
3話 いやー凄いねー、さっきの球
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いつも記憶を使わせてもらってます」
叔父さんは私の言葉に辛そうな笑いを浮かべた。
「その事についてはお詫びするよ。本当であれば、君はもっと大きな舞台で野球をしていたはずなんだから」
「いえいえー。今日もおじさんのお陰でヒットを打てましたから」
「そう言ってくれると、少しだけ心の閊えがとれるよ」
ここから暫く私とおじさんは雑談をする。私のプレーについておじさんが意見を述べたり、逆に私がおじさんが生前にとった家族への対応を窘めたり。本当に色々な話をした。
「もうすぐ目覚めだね。最後に。知識や記憶だけじゃ野球は出来ない。君の野球の実力は君だけのものだよ。だから、君は何も負い目を感じる必要はないんだ」
「……分かりました。考えておきます」
私がの答えに、おじさんはまた苦笑いを浮かべる。
「それじゃあ、また野球を教えてくださいねー」
「もちろん。いつでもおいで」
目の前からおじさんが消えていく。目を覚ますと、いつもの見慣れた天井だけを瞳は捉えた。
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