ビースト VS アナザーウィザード
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! これから、どっちかしか生き残れないってこと! うぷぷぷぷぷ! あははははははは!』
怪物のような口を開け、大笑いするモノクマ。
それを見送ることなく、由乃は背を向け、走り出した。奥へ通じる道をかけ、見失うのも時間の問題だった。
「おい! 待て!」
ハルトは追いかけようとするが、コウスケの存在に足を止めた。
だが、コウスケはハルトの肩をふりほどき、フラフラの足取りで壁際に移動する。
「行け……ハルト」
「コウスケ……でも」
ハルトはコウスケと由乃を見比べる。しかし、コウスケはそんなハルトに怒鳴る。
「お前が行くしかねえだろ! お前にしか止められねえんだ! オレにはまだ魔力が残ってる。なんかあっても、一回くらいは変身できるぜ」
コウスケは、ビーストリングを見せつける。
「本物のウィザードなんだろ? なら、戦えよ! 自分の偽物とよ!」
その言葉に、ハルトの表情はこわばる。魔力を取り戻したルビーを見下ろし、
「……気を付けろよ! コウスケ!」
由乃の後を追いかけた。
ただ一人残ったコウスケ。彼がこんな言葉を発することも、ハルトが知ることはなかった。
「はは……嘘だ。もう、魔力も底尽きてんだよな……」
コウスケには、もう歩く余力すら残っていないことも。
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