暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
全ての真実〜
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さすがに勢いで白状してはくれないか・・・

「では、私はこれで失礼させてもらう。グリセルダ殺害の首謀者が見つからなかったのは残念だが・・・シュミット君の懺悔だけでも、いっとき彼女の魂を安らげてくれるだろう」

「待ってください・・・いえ、待ちなさい、グリムロック」
去ろうとするグリムロックを止めたのは・・・ヨルコさんだった。そしてここで新たに情報が入った。ギルドで会議した時、みんなはリーダーに装備するよう進めたらしいが・・・

「それに対して、リーダーがなんて答えたか、私は今でも一字一句思い出せるわ。あの人は笑いながらこう言ったのよ。ーーーSAOでは、指輪アイテムは片手に一つずつしか装備できない。右手のギルドリーダーの印章。そして・・・左手の結婚指輪は外せないから、私には使えない。いい?あの人がこっそり指輪を試すなんてことをする筈がないのよ!」

・・・俺は指輪に目を落とす。そうだ・・・片手に一つだけ・・・そしてグリムロックは証拠がないと言い張るが、ヨルコさんは墓の前の泥を掻き分け・・・何かを取り出した。

「あっ・・・“永久保存トリンケット”・・・」

アスナが呟く。永久保存トリンケットとは、耐久値無限のアイテムだ。だが大きくても十センチ四方なのが限界だ。だがアクセサリーなら・・・幾つか入る。


「これは、リーダーがいつも右手の中指に装備してた、黄金林檎の印章。そしてこれは・・・彼女が何時だって左手の指輪に嵌めてた、あなたとの結婚指輪よ、グリムロック!」

その指輪が存在しているということは・・・グリセルダさんは指輪を装備しながら殺されたことになる。ヨルコさんは涙を溢しながら指輪を突き付ける。

「その指輪・・・たしか葬式の日、君は私に聞いたね、ヨルコ。グリセルダね結婚指輪を持っていたいか、と。そして私は剣と同じく消えるに任せてくれと答えた。あの時・・・欲しいと言ってさえいれば・・・」

グリムロックはその場に膝をついた。完全に泣き崩れてしまったヨルコさんに代わって俺がいう。

「何でだグリムロック。妻を殺してまで・・・金が欲しかったのか」

「・・・金、金だって?」

するとグリムロックは革袋を取り出し・・・それを投げる。

「これは、あの指輪を処分した金の半額だ。金貨一枚だって減っちゃいない」

そして話し始める。

「グリムロック、グリセルダ・・・頭の音が同じなのは偶然ではない。私と彼女は、SAO以前にプレイしたネットゲームでも常に同じ名前を使っていた。そしてシステム的に可能ならば、必ず夫婦だった。何故なら・・・何故なら、彼女は現実世界でも私の妻だったからだ」

その言葉に全員が驚愕した。

「私にとっては一切の不満もない理想的な妻だった。夫唱婦隋という言葉は彼女のためにあ
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