暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
全ての真実〜
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!」

俺は詠に駆け寄る。

「・・・ごめん、咲。油断したわ・・・」

「それよりもHPは!?」

「平気。まだ七割あるから。・・・腕も利き手じゃなくて助かったわ」

部位欠損。ようは攻撃が深く入るとその部位が数分間使えなくなる。


「亞莎!平気か!」

「・・・はい。問題はありません」

だが二人とも顔をしかめている。軍師である二人が一手取られたのは余程の屈辱だろう。

「さて・・・イッツ・ショウ・タイムと行くか」

「・・・上等!」

方天画戟を構える。


『咲さん、状況は悪いッス。シュミットさんの麻痺を解いて何とか・・・』

「(結晶を使う余裕がないんだよ。それに・・・)」

俺はPoHを睨み付ける。

「・・・詠を斬ったアイツだけは逃がさねぇ。ぶっ殺してやる」

「・・・ボクの事で冷静さを失わないで、咲。今はこの場を切り抜けないと・・・え?」

その時だった。何かが聞こえてきて・・・段々音が大きくなる。

「これは・・・?」

この音は・・・!・・・馬が走ってきて、嘶く。その拍子に・・・

「いてっ!」

・・・乗馬していた男が尻から落ちた。

「ギリギリセーフかな。タクシー代はDDAの経費にしてくれよな」

「キリト・・・!?」

「まったく、アスナが心配してたぞ?こんなところに向かってるって知ってから落ち着きがなくなるし・・・」

「・・・うるせぇ」

「・・・ようPoH、久し振りだな。まだその趣味悪い格好してんのか」


「貴様に言われたくねぇな」

「・・・キリト、状況は解ってるよな?」

「ああ。もう少し待てば増援が来る。いくらアンタらでも、攻略組三十人を三人で相手できると思ってるのか?」

「・・・Suck」



そうPoHは呟き、後ろに下がる。すると緊張が解けたのかヨルコさんとカインズさんが膝をつく。

「・・・《黒の剣士》そして《漆黒》。貴様らだけは、いつか必ず地面に這わせてやる。大事なお仲間の血の海でごろごろ転げてやるから、期待しといてくれよ」


「・・・はっ、とっくに転がったさ。お前こそ、詠の腕の代金・・・高くつくぜ」

そう言ってラフコフは去っていくが・・・只一人、エストック使いのザザだけがコチラを見た。

「格好、つけやがって。次はオレが、馬でお前を、追い回してやるからな」

それにキリトが答える。

「・・・なら、頑張って練習しろよ。見た目ほど簡単じゃないぜ」

「(落馬したくせに・・・)」

そうしてラフコフが去った後、俺は詠に近づく。

「詠、平気か?ほら、飲んどけ」

俺は詠にハイポーションを渡す。

「・・・何が咲と肩を並べるよ・・
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