ちいさなしまのおはなし
夜の静寂に
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案内されてまずはリンゴが生っている樹を見つけた。
ブイモンとピヨモンが樹に登ってリンゴを落とし、大輔とヒカリでキャッチしてガブモンに渡す。
その要領で他の果物もたっくさんゲットして、あっという間に葉っぱの上には果物が山積みになった。
「Apple!」
「あっぷる!リンゴ!」
『あっぷー?』
『あっぽー!』
途中で大輔により英語講座が始まったものの、概ね順調である。
ヒカリとガブモン、大輔とブイモンで手分けして、果物が山積みになった葉っぱをせーので持ち上げた。
「よい、しょ!」
『ヒカリ、大丈夫?重くない?』
「ちょ、ちょっと重いかな……」
『じゃ、ワタシ手伝うわね!』
ピヨモンも助っ人に入り、ヒカリ達は歩き始める。
プロットモンも手伝いたそうにしていたが、四足歩行という身体の構造上、断念せざるを得なかった。
『よいしょっ!』
「うわ!ブイモン、すげー!力持ちだな!」
『へへーん、これぐらいどうってことないよ!さ、ダイスケ。早く行こっ!』
「うおお、ちょっと待てって!」
軽々と持ち上げるブイモンに対し、大輔はへっぴり腰だった。
ちょっと取りすぎてしまったようで、持ち上げた葉っぱが若干悲鳴を上げている気がする。
手がぷるぷると震えているのが分かった。油断すれば肩ごと腕を落としそうで、大輔は一旦タンマ!と言って山積みのフルーツを地面に降ろす。
いてて、って両手をぶらぶら振る大輔に対し、情けないなーってブイモンが笑うから、このやろー!って追っかけた。
慌てて逃げるブイモンを何とか捕まえて、頭をぐりぐりして満足した大輔は、再度チャレンジ。
ブイモンに向こう側を持ってもらって、大輔はせーのって掛け声をかけて持ち上げた時だった。
「おーい、大輔くーん!」
「!賢?」
『手伝いに来たよー!』
『おー!サンキュー!』
手を振りながらやってきた賢とパタモンが駆けつけてくる。
前と後ろで大輔とブイモンが持ち上げている葉っぱを支えようと、賢は葉っぱの横に立ち、手を添えた。
その時、賢の手がブイモンの手に当たった。
『っ!!』
「うわっ!?」
「わあっ!?」
『ケ、ケン!?ダイスケ!!』
あまりにも突然だったので、大輔と賢は何が一瞬何が起こったのか分からなかった。
気付いた時には、視界に映っていたのはオレンジと濃紺の境目で、星が散らばり始めた空模様だったのである。
え?え?って大輔の頭上に疑問符がたっくさん浮かんで、数秒ほどしてようやく理解した。
脚と腹筋を使って起き上がると、せっかく集めた果物が彼方此方へ転がっていっているではないか。
大輔と賢は慌てて果物を拾い集める。
何処か傷んだりしていないかを念入りに確かめ、特に異常がないと分かってホッと胸を撫で下ろして後
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