”果てなき希望”
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龍の影を纏う騎士、龍騎は、そのベルトに手を当てる。龍の頭のエンブレムが描かれたバックルの端にある口を引くと、そこから青の裏地のカードが引かれた。
それを、左手の龍の籠手に装填、そのカバーを閉じる。すると、龍の目部分の発光と時同じく、そこから電子音が流れた。
『ソードベント』
『_______』
赤い龍、無双龍ドラグレッダーが吠える。龍騎が手を伸ばすと、その手に、ドラグレッダーの尾を模した剣が収まった。
赤い柄の柳葉刀、ドラグセイバー。鋼鉄をもやすやすと斬れるそれを構え、龍騎は走り出す。
『9』はそれに対して銃弾を浴びせる。見る景色全てが銃弾で埋まる量だが、龍騎はそのうち、自分にダメージを与えそうなものだけを斬り落としていく。
「だあっ!」
龍騎のジャンプが、一気に『9』との距離を詰める。
そんまま『9』の体を二度斬り裂き、蹴り飛ばす。
ゾンビだというのに、怒りの表情をにじませる『9』。
彼女は懐から深緑の何かを龍騎へ放った。パイナップルのような凸凹を表面に刻んだそれが手榴弾だと理解したのは、これまでのジャーナリスト経験の賜物だろうか。
龍騎はバックステップと同時に、ドラグセイバーを投影。ブーメランのように回転しながら手榴弾に炸裂。大爆発を引き起こした。
龍騎、『9』のもとまで届く大爆発。その中で龍騎は、二枚目のカードを引く。無双龍のイラストが描かれたそれをガントレット、ドラグバイザーに入れる。
『アドベント』
『_______』
無機質な電子音に続く、ドラグレッダーの轟音。赤い龍はその巨大な胴体で滑空、その口より炎を吐き、『9』の動きを封じる。そして、体当たりで『9』を弾き飛ばした。
そのまま、地面に転がった『9』を見据えながら、もう一枚のカードを取り出す。
バックルの物と同じ、龍の顔が描かれたカード。赤い背景に、たった一つ、そのエンブレムだけがあるそれは、シンプルながら、最も力強いオーラを放っていた。
それをドラグバイザーに入れる。そして、
龍騎がサーヴァントになる前、無数の命と、戦いと向かい合うためのもの。
自分だけが、悪夢を変えるための力。
『ファイナルベント』
『__________________!』
吠えるドラグレッダーが、龍騎の周囲を旋回し始める。
終わりのない戦いを、決して恐れはしないという覚悟の象徴。
同時に両手を突き出し、大きく回転させる。それは、ドラグレッダーという赤い龍へ捧げる舞であった。
「はあああ……」
龍騎は腰を低くする。その体内に力を溜め、それこそが龍騎の必殺技への布石だった。
「だあっ!」
両足をそろえ、大きくジャンプ。ドラグレッダーも龍騎を追いか
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