第1部 沐雨篇
第1章 士官学校
004 生き残るために
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論、このまま行っても、恐らくヤンは勝つであろう。
だが、一応は梃子入れせねばなるまい。
ヤンが戦略研究科に入ることは絶対にヤンにとって必要なことなのだ。それはキャリアというだけではない。彼が何気なく受けるであろう戦略や戦術の講義は、ヤンの頭脳によって独自解釈され、後年の神算鬼謀に化けたであろうからだ。まったくの無から、戦略を練ることはできない。まったくの素人が、戦術を立てることはできない。
二年間の専門教育が、ヤンの将来にどれだけプラスになるか……。
ヤンがどれだけ戦略研究科に興味がなくとも、ヤンがどれだけこの道に進む気がなくとも、この二年の下積みだけは経験させなくてはならなかった。
そのために、万が一でも負けてはならない。
では、どうすれば負けないか。
簡単である。
ヤンのやる気を出させれば良い。
「その件なんだがな、ヤン??」
ラップはそう切り出したフロルの顔を表して、悪ガキ小僧が悪戯を思いついた顔、とあとあと述べている。
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