暁 〜小説投稿サイト〜
ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
二人のアイリス
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あぁぁああああああああ!!!」

とある世界で一人の紅きハンターが一人の少女を抱えながら叫ぶ。その様子を戦友である純白のアーマーを身に纏った青いハンターは何の言葉も送ることもできず、ただ彼の後姿を見守っていることしかできなかった。

「・・・・・・・・ゼロ、今の君に対して言えることじゃないが今は時間がない。一刻も早くジェネラルを止めなければ・・・・・・」

青いハンターは、悲しみに暮れる紅きハンターに複雑な心境ながらも言う。紅きハンターは顔を向けることはなかったが今は悲しんでいる場合ではないと理解していた。

「・・・・・・あぁ。わかっている。すまないが先に行っててくれ。」

「・・・・わかった、後で合流しよう。ダブルがスパイだと分かった以上この戦いの黒幕も奴以外にあり得ないからね。」

青いハンターは、そう言うと要塞の奥へと一人先に向かって行った。紅きハンターは、少女の亡骸を丁寧に両手を合わせた後、強く抱きしめた。

「・・・・・・・・・すまない。アイリス・・・・・・」

許してくれと言っても許されるはずがない。

おそらくこれから先もこの少女の死が彼を苦しめることになるかもしれない。

しかし、今は悲しみに暮れている時間はない。

「・・・・・・・・ゼ・・・・・・ゼ・・・・・ロ・・・・・・・」

「!?」

紅きハンターは、耳元で聞こえた声に目を見開く。










「あ・・・・アイリス・・・・・・」

目の前では再び目を開いた彼女が自分を見ていた。止まったはずの動力炉も再び動き出している。

「・・・・・・・・・」

紅きハンターは、初めて涙を流した。一度失ってしまった命が戻ってくるなど有り得ない。でも、彼女も泣きながら自分のことを見ていた。

「・・・・ただいま。」

彼女の瞳にはもはや憎しみはなく、ただ想いを寄せた人の所へ戻ってこれたという喜びの涙が流れていた。


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