第8章:拓かれる可能性
第254話「撃退」
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・》で、その足は止まらない。
「(思い出すんだ……ルフィナさんの力、戦い方を……!)」
依り代になっていた時の記憶を思い出し、なのはは視界に広がる敵を見据える。
単にルフィナの戦い方を真似るのではない。
その経験を自身の戦い方に組み込み、さらに昇華させるつもりなのだ。
「ッ……!」
敵が攻撃を抜けて接近してくる。
近接戦闘担当の者だけでは、その数を抑えられない。
故に、誰かが一掃するまで、なのはや他の後衛の者も戦う必要がある。
……それに、なのはは自ら躍り出た。
「そこっ!!」
「ッ、が……!?」
小太刀二刀の刃ではなく、柄で突いてカウンターを繰り出す。
刀を持っているのなら、その刃で攻撃すると相手の“天使”も考えていたのだろう。
“性質”という枠に囚われている神界の者にとっては余計にそう考えてしまう。
その思考を利用し、意表を突いた。
刃ではなく手に魔力を圧縮し、それを柄から炸裂させてカウンターとしたのだ。
「ッッ!」
さらに、二刀を振り回し斬撃を発生させ、牽制とする。
そのまま剣舞を行うように動きつつ、レイジングハートを弓の形に変えた。
そして、集束させた魔力を矢として装填し……
「ッ……!!」
―――“Starlight Dread”
それを、解き放った。
「これは……!私の技術を応用しましたね……!」
それは敵陣の中にいたルフィナにも見えていた。
そして、ルフィナは矢の射線上に転移し、理力で術式のゲートを生成する。
そのゲートを通し、なのはの魔法に変化を加えた。
―――“Starlight Rain”
「なに……!?」
「そこだ!」
「でりゃぁああああああ!!」
圧縮された魔力の矢が、雨として降り注ぐ。
その対処のために防御行動を取った“天使”へ、シグナムやヴィータが攻撃する。
他にも、近接戦が得意な者は各々肉薄して攻撃を繰り出していた。
「同士討ちを恐れないの……!?」
“天使”の一人が慄く。
意識すればフレンドリーファイアを無効化する事は出来る。
だが、攻撃一つ一つにそんな“意志”を向ける事は出来ない。
だというのに、なのはとルフィナによる矢の雨は誰にも当たっていない。
「同士討ちなどと、今更ですね」
「ッ……!?」
疑問を口にしていた“天使”の背後を、ミエラが取る。
驚愕した“天使”だが、その時には既に切り捨てられていた。
「その“可能性”など、既に取り除いているに
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