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おっちょこちょいのかよちゃん
60 再びのあの世へ
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 かよ子達は石松の話を聞き続けていた。
「それで、あの世にはこの世で生きていた人間達が送り込まれていったのだ。そんな中、あの世界の者達はこの世界の過激派の組織と手を組んでこの世にも干渉するようになった」
「それってあの日本赤軍って集団?」
「いかにも。それに伴いこの世にも奴らは現れた。フローレンスとイマヌエルもこの世が脅かされる事を懸念し、この世の人々にも助けを求めているのである」
「それで俺達が選ばれたのか」
「ああ、だが、人選には条件がある。それぞれの人間に不思議な能力を持っている事である。一つは異様な、あるいは何らかの危害が起きそうな時に胸騒ぎがしたり、体調に異変をきたす見聞の能力(ちから)。二つは相手敵意を感じた時に攻撃を行い、また、自身が襲われそうになった時、自然とその身を守る武装の能力(ちから)、そして三つは相手に自身の存在で威圧を与える威圧の能力(ちから)。この三つのいずれか一つ以上の能力を有す者を戦う為の主力者として選んでおる」
「それで俺達にはその能力があるって事か・・・」
「左様」
「だから、私は何かが近づくと胸騒ぎがするんだ・・・」
「じゃあ、私が前にオリガと戦った時、オリガの相手の体をバラバラにする能力が私に効かなかったのはその能力のものなの?」
 かよ子はオリガとの戦いで自分がなぜ彼女の能力で殺されなかったのか気になった。
「いかにも。山田かよ子の持つ能力は防御に特化された武装の能力である」
「そうだったんだ・・・」
「それで、日本赤軍がそっちの世界と無理矢理行き来させた時、俺達の所にお前が降りてきたんだな」
 杉山は確かめた。
「その通りである」

 戦争を正義とする世界との戦いが続く中、石松はしばし休息中であった。その時、急に大地が揺れた。
「な、この世で地震か!?」
 石松達は驚いて飛び上がった。そしてしばらくして止んだ。
「だが、ここは地球でも何でもない。おかしくないか?」
 その時、フローレンスの呼び出しが出た。
『皆様、緊急事態の発生が起きました。これからお伝えしなければなりません事がございます。本部へお願い致します』
「どうやら本部へ向かう必要があるな」
 皆は本部へ出動した。以前と同様、集会所はイマヌエルの能力によって拡張されて見えるようになっていた。皆がほぼ集まった所でフローレンスは演説を始める。
「皆様、再びお集まり頂きましてありがとうございます。先ほど私が言いました緊急事態といいますのは私達と対立しています戦争を正義とします世界が我々が嘗ていた世界の組織と接触し、同盟関係を結びましたという事です」
 皆はざわついた。一人の者が質問をする。
「その世界の組織とはなんだ?」
「それは、日本人の組織です」
「なぬ!?」
 石松も、大政も、小政も、その他同志、
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