第12話
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元にクラッシャーを持ち、その目元には涙を堪えているような瞳。体中に走っているラインは、何処かと血のような紅色。そして刻まれた名前はーー『FOURZE』。
『アナザーフォーゼって事か……!』
『???ッッ!!』
『ぐおっ!?』
アナザーフォーゼは左胸を右手で2回叩き、握り拳をアナザージオウへと向けると、猛然と襲い掛かる。アナザーフォーゼの右拳を間髪入れずアナザージオウは受け止めるも、あまりの衝撃に思わず上半身が浮きかける。
アナザージオウは両足に力を入れて踏ん張り、アナザーフォーゼの拳を払って胴体に拳を撃ち込む。 だが、アナザーフォーゼは2歩程度退いただけで、痛ぶる様子もなく勢いを止めず襲い掛かってくる。
『こいつ、痛覚でもねぇのかよ……あぐっ!』
アナザーフォーゼの頭突きに怯むも、追撃で放たれた蹴りを地を転んで躱して距離をとりながら、アラタは今まで相対したアナザーライダーにはない、アナザーフォーゼに対する違和感を感じつつあった。
ライダーの力は、確かに絶大だ。一騎当千、万夫不当。望めば、世界を己色に染めるだけの力がある。だが、このアナザーフォーゼにはそれだけではない何かを隠し持ってる。
だが、俺のやるべき事は変わらない。戦闘していた間にも、物陰からこちらを怯えて見ている子ども達が居た。アラタが倒れれば、目の前のアナザーフォーゼは子供達に狙いを定める。
これ以上はさせないというアラタの意思に応えるように、両手に長剣と短剣を握り、アナザーフォーゼへと突貫していく。
『うおおおおぉ!!!!』
鬼神如く剣を振るうアナザージオウの攻撃は、少しずつアナザーフォーゼの装甲に届いて行く。
『らぁっ!!!』
『??っ……!!』
《ROCKET ON》
『あぐっ……!? 』
《GATORING ON》
上段斬りで大きく火花を散らした所で流石に不利とみたのか、アナザーフォーゼは右腕部分にロケットを装備して、一気に上空へと昇っていく。続けざまにアナザーフォーゼは左手でベルト部分を操作し、アナザーフォーゼの左足に砲台が装着される。
アレを受けたら一溜りもないだろう。身じろぐ俺を他所に、アナザーフォーゼは無慈悲にもその砲台から弾丸が放たれていく。
『クソっ……!』
闇雲に両手の剣を振るうだけでは、奴の弾丸は全て捌ききれず、倒されてしまう。どうする。どうすればいい。 そう思った時、額に搭載された針が、目まぐるしく回転していく。
混乱する俺を他所に、脳内にとある映像が浮かんでくる。その映像には、全弾丸の軌道、それを両手に持った剣を薙刀のように合体させて弾き飛ばす自身の姿、そしてその勢いの如くアナザーフォーゼを打
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