第90話
[9/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
が……」
ミュゼの質問に答えたリウイの話が気になったエマはアリサを気にしつつ訊ねた。
「”天界光”とは”究極神聖魔術”とも呼ばれている事から、まさに言葉通り”神聖魔術の中でも最も高威力を誇る神聖魔術”なんです。」
「しかも魔力の高さは”神格者”にも引けを取らないリフィアお姉様が放ったんだから、威力も当然リフィアお姉様の莫大な魔力に比例しているから、普通に考えたら高位の悪魔でも”瞬殺”できる程だったのよ♪」
「なんと……異世界にはそれ程の強力な”破邪”の魔術も存在しておるのか……」
「しかもそれを撃った術者が最低でもロゼクラスの霊力があるあの皇女なんだから、むしろ”不死者”の肉体を持つ”黒のアルベリヒ”がアレを受けて存在できている方が不思議なくらいだったという訳ね。」
「…………………」
「アリサちゃん……」
プリネとレンの説明を聞いたローゼリアは驚き、セリーヌの推測を聞いて辛そうな表情で顔を俯かせているアリサの様子に気づいたトワは心配そうな表情でアリサを見つめた。
「――――――話を戻す。この戦争を止める事を俺達に本格的に考えさせる条件として”黒のアルベリヒ”はともかく、”鉄血宰相”の首を俺達の前に持ってくる事は変わらん。――――――最も、リィン達と違って未だ”人の命を奪う覚悟”すら持てないお前達にそれを成し遂げるとは到底思えないがな。」
「それは………」
「……………」
リウイの話と指摘に対して仲間達がそれぞれ辛そうな表情で黙り込んでいる中ガイウスは複雑そうな表情で答えを濁し、リィンは目を伏せて黙り込んでいた。
「あの……リウイ陛下。ロレントの大使館でパント臨時大使閣下の話を聞いた時からずっと疑問を抱いていたんですが……メンフィル帝国はリィン君達が今回の戦争にメンフィル帝国側として参加する理由が”メンフィル帝国にとっては敵国であるエレボニア帝国の為”という事を知ってもなお、リィン君達を重用している理由はやはりメンフィル帝国が”実力主義”――――――つまり、リィン君達がこの戦争でそれぞれの有能な部分をメンフィル帝国に示したからなんでしょうか?」
「それもあるが、パント達もお前達に話したと思うが元々メンフィルは内戦勃発後ユミルに軍を送らなかった件で2回に渡る貴族連合軍によるユミル襲撃を許し、その襲撃によって領主が重傷を負った挙句領主の娘のエリス嬢は拉致されて内戦終盤までは幽閉の身、跡継ぎの息子のリィンは自力で早期に脱出する事ができたとはいえ貴族連合軍の脅迫によって自ら貴族連合軍の旗艦であるパンダグリュエルに向かわされて一時的に貴族連合軍によって幽閉の身にされた為、シュバルツァー家に対して様々な”負い目”があった。そこに加えて留学後の待遇――――――特に訓練兵卒業後進路が決まっていたシュバルツァー家の跡継ぎであるリィンの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ