暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第8章:拓かれる可能性
第252話「闇が示す光」
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めぇが言えた事かよ!」

 途轍もない速度で帝はイリスを攻め立てる。
 しかし、“闇”の防御が突破しきれないのか、攻撃は通らない。

「ッ!」

「私達も忘れてもらっては困るわね」

 その“闇”を、極光が貫く。
 すぐさま飛び退いたイリスの背後を、転移で優奈が取った。
 だが、直後の攻撃は同じく転移で躱される。

「そこだ!」

「いい加減、貴方の速度にも慣れました!」

「なっ……!?」

 即座に帝が転移先を見つけ、そこへ気弾を放つ。
 だが、それは“闇”で弾かれ、同時に帝は“闇”に包まれた。

「っ、ぉおおおおおおお………!?」

「耐えはするでしょうが……そこでじっとしておきなさい。……ッ!」

「くっ……!」

 優奈や祈梨が攻め立てるも、イリスは司達に干渉してくる。
 圧し潰してくる“闇”を、さらに後押ししてくる。

「邪魔です!!」

「ぐっ……!?」

 そして、優奈と祈梨も引き剥がされる。
 まだ戦えはするが、イリスの進行を阻止するには間に合わない。

「っ、緋雪!優輝は任せるぞ!」

「私達で止めるわ!」

 圧し潰してくる“闇”で、椿達は手一杯だ。
 ならば、イリスを足止め出来るのは優輝の傍にいる優香と光輝だけだ。
 後を緋雪に託し、二人はイリスへと斬りかかる。

「邪魔だと言っているでしょう!?」

「ッ……!一点!」

「突破!!」

 放たれる“闇”に二人は真正面から立ち向かう。
 砲撃魔法と魔力弾に合わせ、魔力を纏わせたデバイスで突貫する。

「がぁっ!?」

「っ、う……!?」

 少しは拮抗した。……が、相手はイリス。
 すぐに吹き飛ばされてしまう。

「お兄ちゃん!!」

 イリスを阻む者がいなくなり、緋雪は思わず優輝に抱き着く。
 そこへ、イリスが襲い掛かり―――

「ぉおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

「ッ……!?」

 ―――横合いから神夜が突っ込み、イリスを吹き飛ばした。

「くっ……正義感に溺れているだけの、人間が……!」

「うる、さい……っ!ぉぉおおおおおおおお………!」

 今の神夜は、転生特典の力を全て失っている状態だ。
 魔力はある程度残っているとはいえ、その力は弱い。
 それでも、イリスを無理矢理押し留めた。

「ぉおおっ!!」

「はぁあああっ!!」

 そして、そのおかげで首の皮一枚繋がっていく。
 優香と光輝がすぐに復帰して食らいつく。

「ッ……!」

 二人の視線が、緋雪と優輝に向けられる。
 それを受けて、緋雪は皆を信じて優輝と向き直る。

「お兄ちゃん。……私の、大好きなお兄ちゃん」

「……
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