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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第三部〜薔薇色の黄金軍馬〜 第89話
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黒獅子の学級(ルーヴェン・クラッセ)”の人達やミュゼ君、それにレン皇女殿下達も昨日はこの里に見かけなかったね。」
サラの指摘に対してリィンが困った表情で答えるとプリネとレン、ミュゼがリィンへのフォローの説明をし、それを聞いたアンゼリカは考え込んでいた。

「……もしかしてクルトやオリエさんもそうだけど、アルフィンもリィンさん達に無理を承知で、僕の看病の為にこの里に留まるようにリィンさん達に進言したの?」
「ええ……そしてその話をリィンさんを通して聞いたリウイ陛下がわたくし達を気遣ってくれて、セドリックが目覚めるか目覚めなくても3日間はこの里に滞在する事を許可するという寛大なお心遣いのお陰で、今まで留まっていられたのよ。」
リィン達の話を聞いてある事に気づいたセドリックの質問にアルフィンは静かな表情で答え
「リウイ陛下が………」
「”英雄王”にとっては下っ端―――それも、”敵国出身の協力者”なんていう色々と”訳アリ”な連中の頼みを聞くなんて、何を考えているのかしら?」
「き、君なあ……アルフィン皇女殿下達の事を”下っ端”や”連中”呼ばわりするのはさすがに殿下達に対して不敬なんじゃないか?」
「フム……妾は昨日に顔合わせと挨拶だけはしたが………あくまで妾の私見じゃが、”英雄王”はこの里の書物等が目当てのように見えたの。実際、”レムリック”にある禁書や魔導書等の類を随分とたくさん買いあさっておったしの。」
アルフィンの説明を聞いたエマは驚き、セリーヌの疑問を聞いたマキアスが呆れた表情で指摘している中、ローゼリアは考え込んでいた。

「ハ………?」
「リ、リウイ陛下が”レムリック”の……?一体何の為に……」
ローゼリアの話を聞いたセリーヌとエマは困惑し
「アハハ……お父様は元々読書が趣味で、特に魔導書や禁書等と言った貴重な書物は目がありませんから、魔法技術が廃れているゼムリア大陸にとっては貴重な魔道の一族であるこの里の書物にも興味を抱いたのだと思います。」
「この里にある書物は全てメンフィル帝国がコピーして、それらを”本国”に持ち帰っている話は知っているのに、パパったらわざわざ自分のポケットマネーを出してまで結構な値段がする”原本”を購入しているのよねぇ。」
「そういえば”影の国”の時も、リウイ陛下は”庭園”にある色んな書物があった本棚のある区画に頻繁に通っていましたよねぇ。」
「ええ……リウイ陛下とリシャール大佐があそこの”常連”のようなものだったわよね。」
「後はアドルの奴もあの二人程じゃないが、あの本棚がある所で熱心に本を読んでいる様子をわりと見かけたな。」
「フッ、好奇心の塊である彼にとってあそこの本棚は魅力的だったのだろうね。」
「まあ、あの本棚には教会で”禁書指定”されていた書物もあったから、一部の者達にとっ
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