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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
娘の秘密は父親似
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王様よ!オ・ウ・サ・マ!!
セレブじゃん!私、お姫様じゃん!
私が喜びを身体全体で表していると、うり二つの美少年と美少女が私に近付き満面の笑みで話しかけてきた。
「初めまして、こんにちは。僕が君のお兄ちゃんだよ」
「初めまして、私ポピー。貴女のお姉ちゃんよ、よろしくね」
ちょっと、お兄ちゃんって私のストライクゾーンど真ん中じゃん!
そんな美少年お兄ちゃんが、私を優しく抱き上げあやしてくれる。
もう欲望が止まらない私は、彼にキスをしたかったのだけど、赤子の身体は動かし難く彼の唇までは届かない!
これは何プレイ!?
私好みのイケメン少年が、私の事を優しく包んでいるのに、私は無いも出来ない!!
もどかしくてストレスが堪りそうだが、今は我慢しよう……
何れチャンスは訪れるさ!


遅くなったが、私の新たな家族を紹介しよう。
超美形お父様のリュカ…一国の王様です。
絶世の美女なお母様のビアンカ。
そして双子の美少年なお兄様がティミー。
美少女お姉様がポピー。
そして私の新たな名前はマリー…マリティア・エル・シ・グランバニア。
大国グランバニアのお姫様…
そう!
私はドラクエ5の世界へ転生してきました!!
前世の世界では大して活用出来なかったヲタ知識…
それをフルに活用して、最高に幸せな人生を歩んでみせる!
………そう心に誓い、スクスクと成長して行きましたが、成長するに従って色々と問題事が発覚して来ました。


まぁ、その問題事の大半はお父様が絡むのです…
まず、このイケメンなお父様の考えが読みづらい!
何考えてるのか全然分からないんです。
ある時、私を寝かし付けようと子守歌を歌ってくれました。
微笑ましいですよねぇ…ただ、選曲が『ギザギザハートの子守歌』でしたが…
確かにタイトルに子守歌って入ってるけど、赤子を寝かし付ける為に歌う様な曲じゃ無いでしょう!

その他にも、不意にギャグを言う時があるのですが、それがこの世界の人じゃ意味分からないギャグなのです!
多分、この人も私と同じ転生者です!
私、喋れたら突っ込んでました。
危険です!
この転生者である父に、娘の私も転生者である事がバレたら、娘の身体に憑依しているだけの他人と思われ、私のゴージャスな姫様ライフを妨害されかねません。
その辺に捨てられる事は無いでしょうが、どこか僻地の修道院とかに預けられ、一生を其処で過ごす事になるやも…
マズイ!!
この人にだけは悟られない様にしないと…

とは言え、この人チャラくて単純そうなので、大丈夫かもしれませんね。
私が前世の情報を見せなければ、バレる事は無さそうです。
しかもドラクエ5のエンディング後の世界の様ですし…
でも、気を付けはしないとね…
ついうっかりが怖いから。

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