第42話 =決断=
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は他よりか高いと思うし…と思いながら秘奥義の準備のため2本の剣を逆手で持つ。相手も少し警戒していたが、見掛け倒しだろうとこちらへ突っ込んでくる。
「………駆け抜ける事雷光の如し…!」
構えを取り、それにあわせて自分の体を動かすサポートシステムをさらに加速させるため地面を蹴る。そこからジグザグに高速移動しその通り際に剣を構えていた幹部2人とリーダー的なやつを剣の腹で思い切り叩く。
「獣皇、雷迅剣!!」
本当ならここで後ろに落雷が発生してかっこいいんだけどそういった要素は限りなく消されていて相手には恐らく静電気で少し痺れた…そんな感じだけだろう。でも、ダメージは十分だったらしく男が上げるには情けないような悲鳴を上げてどこかへ走っていってしまった。
「……くそ!」
それでも気持ちの晴れることはなく思いっきり壁に剣を打ち付けるも紫のウィンドウが開かれ傷ひとつつかなかった。
「……俺に…どうしろっていうんだよ……」
何度目かわからないため息をつき、その音を聞いてまた肩を落とす。
今まで深く考えたことなかったかもしれないな…自分のそういう気持ちは…さすがに彼女がほしいな、とか言う時期はあったけど多分友達付き合いの中だけのこと…俺の本心じゃなかったんだと思う…だってそれが俺の本心ならもう答えは出てると思うから…でも、今の俺にはどうすればいいのかがまったくわからない…。
「…1人で考えなきゃ…いけないんだよな…」
『そんなことはないんじゃないか?』
「うおぉっ!?」
ダンジョンの安全地帯と思われる洞穴で座っていると突然頭の中で声が響き1人で声を上げていた。…聞きなれた声だとしても突然だったから、つい…と誰に言い訳するのでもなく思っていると『俺たちは…』とソラが声を出す。
『お前たちみたいに人が人を求める心をそんな風にややこしく表現する心理は理解できない』
「…どういうことだよ。そんなにややこしいか?」
『あぁ、ややこしい。今まで見てきた結果だがほとんどが遠まわしに求めているじゃないか。今回だって自分を選べって言えばお前も楽だし、他の4人も恐らく楽になるだろう』
それを言っちゃおしまいだろ…と思いながらも自分の意見を口にする。
「…それを言わないのは…多分、関係が壊れるのが嫌だから…」
『なるほどな…そこが俺たちシステムとお前たち人間の違いなのだろうか…』
「それはわからないけどさ…俺はともかく……いや、俺もなんだろうな。」
先のことばっか考えすぎていて、もしこうなってしまったらどうしよう…とか、こうなりたくない…とかさ。そういうのを考えちゃう生き物なんだ…と自分の思う人間の心理をソラに伝える。
多分、俺もあとのことを悪く考えてしまったから逃げてしまった
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